先日の土曜日

福岡市東区奈多の僕の出身ソフトボールチーム
「奈多クラブ」に行って来ました。

この日は奈多小学校で練習ということで行って来ました。
$コビーが行く!!
懐かしい校舎に思い出を蘇らせていました。



僕が小学1年生の頃。
最初に入ったのは雁ノ巣レクレーションセンター(雁レク)で
練習をするサッカーチームでした。

ですが、いきなりランニング雁レク一周というメニュー。
楽しくなくてゴールせずに帰宅してしまい…
そのまま辞めてしまいました。

その数日後、当時住んでいた団地の前の公園で
ソフトボールの練習をやっていたお兄さんたちを眺めていたのです。
すると、監督のおっちゃんがキャッチボールしようと声をかけてくれました。

身体は大きかったのですがどんくさかった僕は
至近距離から全力で投げるようないわゆるバカチン(笑)
楽しくて楽しくて思いっきり監督めがけて投げてました。

そして、チームに入りたいという衝動に駆られたのです。
当時は3年生からしか入部を受け付けていなかったのですが
僕は夕飯を作っていた母をエプロンのまま手を引いて引っ張りだし
監督に会わせたのを覚えています。

監督もその熱意(?)に押されて入部を許可してくれたのですが
ルールも分からなければ鈍臭さは否めず、殆ど砂遊び…。

それでも自分で決めた事を諦める事を許さなかった母は
ボコボコにしばきながら僕を練習に通わせました。

この監督のおっちゃん。中田早苗さん。
今、考えても本当に素晴しい指導をされています。
子供にはいっさい手を出しませんが
僕たちにとっては今でも怖い存在です。
挨拶や返事を始め礼儀を欠く言動には厳しく叱られます。

僕らの頃にあったルールは…
ローラースケート禁止、ビックリマンチョコ禁止、買い食い禁止
などなど。掟が沢山ありました。
そして、それを破ると「除名」…チームを辞めさせられます。
その「除名」が怖くて怖くて今でも「除名」と聞くとビクッとしますね。
仲間から離されてしまう事は恥ずかしいと感じていたし、何よりも
自分たちの好きな事を奪われるのは子供ながらにとても怖かったんですね。

雨の日になると練習中止の連絡が回って来ます。
しかし、子供たちは雨の中、自主的に監督の家まで行って
団地の軒下で素振りをしたり階段のぼりをしたり。
「人よりも努力をしなければレギュラーなんかにはなれない」
と教えられていました。
誰かが休んでる間に教えてもらおう、という思いがみんなの中に
あったんですね。

学期末には学校の通信簿を持っていってみせます。
成績も大事でしたが。生活態度には厳しかったです。
先生に対しての態度や学校生活で友達を大切にしているか、など。

「お前、先生にどげんたいとばとっとるとか!このままやったら除名たい」
それはマズい…ワケです。

ソフトボールや野球チームは技術を教えるだけでは駄目です。
子供たちへの教育。人に対する尊厳や思いやりを教えなければ行けません。
本当に大事な事です。

うちの親も躾けには厳しかったので、「悪い事したらひっぱたいて下さい」
と言っていましたが手をあげられる事はありませんでした。

ただ一度だけ。大会でのベスト4を掛けた戦いで4番の僕は3三振…。
不貞腐れてショートの守備につき、
ファーストが転がしてくれた練習のゴロを取った後
イライラをぶつける様にファーストに返した事があるのですが
その態度を見てベンチからバットが飛んできました。
「なんかその態度は!お前一人でやりよっちゃなかっつぉ!」
もう…泣きながら守ってた。そんな事がありました。


「一人で戦っているんじゃない」
今でも忘れられない成長させられたシーンです。




当時、福岡県内には400チームを超えるソフトボールチームがありました。
予選3日間で6試合を勝ち抜き、本大会3日間で6試合を戦って県のチャンピオンです。
我が奈多クラブはその頂点に立った事もある古豪であり強豪です。
監督さんが道具などを提供して下さっていた事もあり
金銭的予算のかかる九州大会などには参加しませんでしたが
福岡では知られた存在のチームでした。

決まった休みはありませんでした。
平日はボールを持たずにランニングや腹筋背筋トレ、素振りなどで身体作りの毎日です。
小学生の頃は他がどんな練習をしているのか知らないので
それが当たり前のルーティーンだと思っていましたが、みんな足は速いし体力はあるので
週末(土日)の練習でもの凄い吸収力を発揮していたんだと思います。
監督さんが会社から帰ってくるまでトレーニングをして
帰ってくる6時半位からは「ミーティング」と呼ばれる
監督さんのお話が毎日ありました。
この「ミーティング」がこのチームにとって、とても大事な時間でした。
戦時中の話や先輩の頑張っている話など僕らがワクワクするような話をされ
子供たちのモチベーションは高かったんですね。






この日、ご挨拶をして僕は後輩達にレッスンをしました。
キャッチボールから始めフライキャッチ、ゴロキャッチ、ノックと
2時間ほど指導したのですが彼らの吸収力、順応力には驚きました。
これまで教えてきた野球チームの子供たちと比べて段違い…
言われた事を理解しすぐに実施出来るのです。
こっちもテンションが上がってずっと笑ってるくらい直ぐに上達するのです。

子供たちも元気で素直。
$コビーが行く!!
楽しかった人~?っと聞くと大きな声で手を上げてくれました。
僕も心から楽しかったですよ。



教える技術は様々ですがそれに対応出来る身体の強さ、心の強さは
監督さんが子供たちに対して愛情ある指導をされている成果だと感じました。
これはソフトボールだけでなく人間形成において全ての物事の基礎になりますね。
それを強く感じる事ができました。

監督さんが言われていた「忍耐」「努力」この事の大切さはいつになっても
変わらないのだと思います。


監督さんご夫婦には子供ができず監督さんが仕事で忙しい時は
おばちゃんが僕らの面倒を見てくれていました。
本当に自分の子供の様に接して下さっていたんだと思うと感謝の気持ちでいっぱいです。


$コビーが行く!!
監督さんと恐縮する僕(笑)


これからは僕たちが子供たちに伝えていかなくては。
大人の皆さん。頑張りましょう!!









o(・∀・)o 「ざぁぁぁっす!」