『街』『428』出演俳優の今。 | アドベンチャーゲーム研究処

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アドベンチャーゲーム(AVG・ADV)の旧作から新作まで、レビュー+紹介を主として取り上げるブログ。(更新は不定期)
取り上げる範囲は家庭用のみです。

【概要】
今日で『428 ~封鎖された渋谷で~』発売1周年ということなんで、
記念碑として『428』出演俳優と役回りを追ってみるという企画記事。
ついでに発売12年目になる『街』の出演俳優も追ってみたのだが、
12年の歳月による変化は大きく、なぜかメインの記事より大きく取り上げる結果に。

2010年7月20日 「取りあげている名前に芸能活動を引退している一般人がいるので、記事削除を求めます。削除しなければあなたの本名を調べた上で同じ対応を行います。 」(意訳)という指摘がメールにて送られてきたので、一部削除。そのため、今後もこのなかで引退者が出た場合は逐一削除の予定。最終的にこの記事は【概要】と【コメント】のみの型式になるかと思われる。

【~街偏~】

PS one Books 街~運命の交差点~ サウンドノベル・エボリューション3

篠田 正志役 草野康太

 当時も今も実力派俳優。ドラマの端役で良く見かける人物。子役出身でキャリアの長さに相応しく役者としては演技力は高いが、動きのないスチル写真が基本の実写サウンドノベルのため、ぱっと見で存在感のあるモデル畑出身者が多かった『街』においてはかなり異例な存在だったりもする。『街』では約1ヶ月という短い撮影期間だったため、かなりハードスケジュールだったと後にBLOGで語っていたりもしており、ゲームこそしていないものの思い入れもあるようだ。若干老け込んだものの現在でもあの雰囲気で活躍しており、見た目にそんなにギャップはない。

実録 九州やくざ抗争史 小倉戦争 [DVD]

牛尾 政美 馬部 甚太郎
役 松田優

 Vシネ系の俳優として現在も活躍中。デビュー自体が小林旭の監督作品ということもあって出演する作品は現在でも極道ものが中心で、そのこともあってやくざの入れ替え劇である『The Wrong Man 牛・馬』の主演に抜擢される理由となったと思われる。長年やくざ役を繰り返した影響か恐ろしいことに『街』から10年経過しているにも関わらず、彼の風貌には殆ど変化がない。ここ数年は『藤岡弘、探検隊』の副隊長をしていたり『相棒』などの有名ドラマに端役ながら出演しており、TVでもたまに見かけたりもする。その仕事ぶりをチェックしたい方は、松田優アメブロ支部にて確認可能なのでレッツアクセス。



白峰 忠道役 竜雷太

 『街』発売当時では一番の大物俳優。かなり長いキャリアの中でも『太陽にほえろ』にてゴリさん役が有名で、CMでゴリさん役を未だにやっていたりする。主演はしないものの、脇を固める役者として多くのドラマや映画に出演しており、現在でもTVドラマを見るとかなり高確率で見かける。『街』出演の経緯は、『かまいたちの夜』へのCM出演やら社長の中村光一が大ファンだったため。『428』の小山卓治出演の経緯と似ていなくもない。峰竜太と間違えるのは厳禁なんだからね!

市川 文靖役 ダンカン

 ダンカンばかやろこのやろ。この男には、その一言で済むんじゃないだろうか。最近ではスポニチなりニッケイなりのスポーツ新聞で阪神至上主義的なコラムを書きあげている。その姿はYahoo!Sportsなりなんなりで確認してもらうとして、現在はお笑い芸人としてよりも俳優業の方が目立っており、最近でも映画『容疑者Xの献身』に出演していたりした。しかも良い人役で。

3年B組金八先生 伝説の教壇に立て! 完全版

カバ沢 猛役 楠見尚己 

 パッと見では俳優に見えるが、実は声優。後に『3年B組金八先生 伝説の教壇に立て!』で教頭役を演じていたのはチュンソフトファンには有名すぎる事実である。

クマ野 健太役 久保田篤

 当時からだがパチプロとして活躍中。昔はバラエティ番組のパチンコ企画でパチンコでマンションを建てた男として参加していたりもした。かつては羽賀賢治や野々村真と共に初代いいとも青年隊として活躍していたが…今となっては。俳優業もたまに行っている。



高峰 隆士役 増田雄一

 現役のモデル。『街』では外国部隊へ“家出”した男、高峰隆士役を勤めた。90年代後半から00年代中盤までは俳優活動も活発に行っており、『街』出演もその流れからだが、俳優としての活動は数年前にほぼ停止。現在はCMや広告に活動に専念し、むしろここ数年では露出度が上昇しており、TVなどで良く見かける様になった。なにせ任天堂の『WiiFit』で中年男性役を勤め、現在でも東京スター銀行のCMに出演中。更にはWEB広告にも出ており、つい最近までこのAmebloで顔面アップの広告が載っていたほどなんだから。ただし、今は年相応に老けているので、一見しただけで彼と解るかは微妙なところか。

麻生 しおり役 雪野五月

 声優。『街』出演後は、2000年に『犬夜叉』のヒロインである日暮かごめ役に抜擢され声優として順調にステップアップ。現在では小学館にはこの人ありと言われる有名声優のひとりとなった。アドベンチャーでは『ひぐらしのなく頃』の詩音・魅音役の好演が有名ではあるが、やっぱりどおして唯一の実写作品ということで古いユーザーには『街』で有名。最近の彼女の仕事ぶりが知りたい人は、とりあえずアメブロ支部へGO。

凶気の桜 [DVD]

サギ山 勇役 窪塚洋介

 恐らく『街』出演者の中では最も出世した人物…のはずなのだが、彼に関する事項を記憶で辿っても数年前に新宿駅のモヤイ像前で「大麻は世界を救う」的なことを言っていたという情報で自分の中ではストップしていたりもする。俳優としては、まあ今更語ることもない気もするが、映画『GO』のヒット以降は個性派俳優として数々の「快演」を演じ、色んなメディアで色んな作品に色んな迷惑をかけた。一時期はそれを時代の象徴として捉え一部層から崇め諂われていたのだが、自宅マンションからの転落事故(諸説あるが、薬物によるものと“世間では”みなされた)がターニングポイントとなり徐々に単なる狂人という至極当たり前の評価に行き着いている。現在はなにをどうしたのか卍LINE名義でレゲエミュージシャンとして活躍中。ピースな愛のバイブスでポジティブな感じの音楽を布教しているらしい。ヤーマン。

細井 美子役 伊藤さおり

 お笑い芸人。窪塚クンに続く出世ぶりを見せ、現在はお笑いコンビ「北陽」の突っ込みとして地味ながら『はねるのトビラ』などのお笑い番組に出演しているのは余りにも有名。最近ではそれほどでもないが番組で『街』の話題を出すこともたまーにあり、現在でも細井美子に思い入れはあるらしい。当時も今もそんなに太くないので、オーディションを受けるに当たって食事量を増やしたり太った美子役を演じるためにジャージにタオルを突っ込んだエピソード(そのためランニングのシーンだけは凄い太かった)があったりする。


『夜明けのうた』&『One & ONLY』

 サウンドトラックではOPの『夜明けのうた』もEDの『One & Only』も未収録、チュンソフト20周年の記念サウンドトラックでも未収録と、名曲と歌われながら(恐らく権利関係。そのおかげで『夜明けのうた』のシングルはプレミアがついている。)CDでは収録が避けられ続けていたが、06年に『セガサターン VOCALコレクション』にてようやく収録。ついでに『夜明けのうた』『One & Only』の次に収録されていたのはPizzicato Fiveの『大都会交響曲』(『クロス探偵物語』のOP)と来る。止めて!セガサターン史上に残る風呂敷を畳めなかったをアドベンチャーを被せるのは止めて!

【~428編~】

428 ~封鎖された渋谷で~(特典無し)

遠藤 亜智役 中村悠斗

 福岡県出身のファッションモデル。演技力は置いておいて、濃ゆい顔つきの代用できないタイプのイケメンなのでスチル写真ではかなりの存在感を発揮しており、行動原理がファンタジーな遠藤亜智というキャラクターに説得力を持たせる如何にも主役な主役を演じていた…様な気がする。

大沢 ひとみ・マリア役 近野成美

 女優。役どころである大沢ひとみは、本作のヒロインと言っていいでしょう。演じる近野は初回特典の映像で、作中の清楚そうなイメージとはかなりかけ離れたファッションで登場し『428』への思い入れを語っていたのだが、純情なプレイヤーにはその話題より格好からかなり大きなインパクトを残していた。現在は、アメブロ支部の様子を見る限りは元に戻ったみたい。好きな男性のタイプは桂歌丸らしい。…世の中まだまだ捨てたもんじゃないな、うんうん。

大沢 賢治役 小山卓治

 団塊世代Jr.向けの、しがないロックシンガー。出演の経緯はディレクターのイシイジロウが小山のファンだったため、ダメもとでオファーを出したらナニをどうして受けてもらえたから。当然ながら『428』以前は俳優活動はしたことがないうえに、スチル写真での撮影なのでかなり戸惑ったらしい。演じた大沢役は、『428』のテーマ性という意味ではかなり重要な役回りなのだが、それをズブの素人に依頼する辺りは、静止写真で構成された実写サウンドノベルゆえに許された配役と言えるだろう。

天野浩成ファースト写真集「Gift」

加納 慎也役 天野浩成

 俳優。ネット上では出演した『仮面ライダー剣』での余りの滑舌の悪さからオンドゥル語という偽言語を操る人物として弄られることが多い。また演じた橘役の脅威的な噛ませ犬っぷりや、天野の天然ぶりもそれに拍車をかけている。ネットでは珍しく結構長い期間で弄られているため認知度も高く、『428』の撮影時にスタッフからは第一声から橘さん呼ばわりされたらしい。加納の役どころについては、赤をイメージした遠藤亜智が情熱家なら、青をイメージした加納慎也はクールなはずなのだが…犯人の陽動に一々引っ掛かる迂闊な人物となっている。序盤から登場するのに、終盤には実は役回り的には意外と地味になっていたり、扱いはあまり良くない。

御法川 実役 北上史欧

 チュンソフトでは唯一のスピンオフ主人公。しかしてその実態は…性格・時系列・見た目、どれをとっても元ネタの『3年B組金八先生』とは矛盾している同姓同名の別人である。この御法川実というキャラクターは『CANNAN』にも出演していたが「アニメ→実写化→再アニメ化」で性格云々以前に骨格が違うという脅威の離れ業を見せつけ、“これは別物”という共通認識をファンの間に植込む。演じる北上は元芸人なので俳優活動のキャリアはまだ短く、特典などで彼の演技を動画で見ると色んな意味でヤバイと話題になっていた。ドラマなどの端役でたまに見ないこともない。

君塚 八郎役 田中要次

 チョイ役の帝王。恐らく『428』内では最も知名度の高い役者。予備知識のないユーザーでも見たことのある有名俳優という点から、『街』の「白峰忠道」と同じポジションに居ると言って良いかもしれない。役回りは渋谷外へ行く客を拾えないタクシードラーバーという、『街』のタクシードラーバーとほぼ同じ条件にあるのだが、『街』では戸惑うだけだったタクシードライバーも『428』では一々カッコいいタイミングに現れカッコいい台詞を残す人物になっていた。実写アドベンチャーは撮影から製品になるまで時間がかかるのだが、『428』は輪をかけて撮影から時間がかなり経ってから発売されているため、発売時は田中のブログでようやくかと驚いていた…と記憶している。

柳下 純一役 なすび

 芸人だが、実質的には俳優。懸賞のみで生活をするという、現在では恐らく色々問題が出てるであろう企画に挑戦し有吉弘行と同じパターンで時の人となるが、やっぱり直ぐに忘れられる。地道にローカル枠で活躍していたが、00年代中盤より俳優活動を活発化。最近は『水戸黄門』や『仮面ライダーW』などに出演している。『428』では最も『街』の遺伝子を感じる詐欺師役を演じ、脅威の生命力と顔付の『街』っぽい妙なカルトさから彼を主人公にした小話を期待した人も多かった気もするのだが、結局なにもなかった。そりゃなすびがあの主人公選択画面に居ても、凄いおぞましいオーラ放ってるだけだろうけども。

忌火起草 解明編

工藤 留美役 茂呂真紀子

 顔は一度も出てこなかった加納の恋人。中身は『忌火起草』に登場していた、どのシナリオでも館内で単独行動を取るという『弟切草』時代からのヒロイン像を踏襲していた愛美役の人である。微妙に『忌火起草』との関連性を覗かせる『428』の世界で婚約した、ということは、つまり…。

久瀬 宏二役 諏訪太朗

 俳優。劇中では恐らく本編よりTIPSで触れられた文章量の方が多かった。緊迫するとおねえ言葉になる管理官という役回りだが、サポート役なので画面には出てこないため存在感はそこまでない。目立たせるために、個人的にはサングラスとかバンダナを装着したら良いんじゃないかと思う。(そう、出演機会が少ないので気づいていない人も多いだろうけど、『街』における月曜日を演じた俳優。)

梶原 義男役 川屋せっちん

 床屋。…じゃなくて、俳優。劇中、唯一(勘違い。久瀬も言及されている。)『街』とのつながりが言及された人物。『428』内では大沢マリア誘拐の捜査官として、大沢賢治と共に行動していたのだが、四次元バナナポケットから始まって昼食の目玉焼き、家族との離婚話など微妙に重い話題とネタのコンビネーションでシリアスな本編中にして大沢と掛け合い漫才を展開していた。中盤以降からは見せ場の応酬で、恐らく警察枠では最も優遇されたキャラクターだったりもする。これぞ『街』出演者の特権か。

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カナン役 沢城みゆき(声当て)

 真エンディングがグダグダになちゃった原因。実写である本編では(ネタばれなので自粛)まあつまりこのキャラクターは「非情な現実(=リアルっぽいファンタジー)」だったわけなのだが、ファンタジー部分の描写が具体的になったアニメ偏では明らかに人間の限界を打ち破る暴走ぶりを披露。更には漢字に意味不明なルビがふられたり、文章の言い回しが恐らく意図的にくっどくしていたりと、元々あった本編とのギャップは尋常じゃない状況に。当然ながら普通にプレイしていたユーザーにはブーイングを受けた。こんなことになったのも偏にチュンソフトが担当シナリオライターに「作風にあわせなくていいから」的な指示を出したのが原因なわけなんで、結局は作家の力量も読めない発注側の責任なんでだけどね。ついでに彼女のアニメはもう『428』とは別物というのがファンの内では定説。

佐伯役 大塚明夫

 声優。解りやすく言えば、ソリッド・スネークの中の人。元々舞台俳優として活動していただけあって、佐伯医師の役は全く違和感なかったのだが、この人物が『カナン偏』で設定が『レオン』な殺し屋の声を当てている事実にギャップを感じないこともない。ここ数年の変化は…離婚したことぐらい?

ジャック・スタンリー役 ジャック・ウッドヤード

 リアルでもジャックです。


上木 彩矢 (劇中、本人役で出演)

 いわゆる一つのビーイング系ミュージシャン、にしてファッションモデル。音楽性に関しては、Avexらしい実に印象に残らな(自粛)『428 ~封鎖された渋谷で~』の主題歌である『世界はそれでも変わりはしない』を含めてCDはセールス的に振るわなかったのだが、最近では『仮面ライダーW』の主題歌『W-B-X ~W-Boiled Extreme~』がシングルチャートの上位に食い込んでおり、TVなどでも多少は露出度が上がっている。これは『428』から始めたタイアップソングがようやく実を結んだ形なのだが、原作人気込みな上にjudy and maryのTAKUYAと組むと言う変化球なので、これが継続するかは不明。まあ、とはいえ『428』発売後から一番伸びた人物だろう。ついでに『世界はそれでも変わりはしない』のPVは中村悠斗(遠藤亜智)と天野浩成(加納慎也)が出演しているのでファンは必見。

【コメント】
時間の許すギリギリまで仕上げやってたけど、まだ挙げたい人が居るんだよなぁ。
特に『街』はかなり時間が経過してるから、同窓会的な話題も多いしね。
それもあって全体を見ても『428』より『街』の話題が中心になっているので、
今日の企画趣旨とは合っていないという自己矛盾に気づかないでもない。

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今日はBGMは不要でしょう。色々あったけど一周年おめでとう!
「See You Again」を信じて待ちましょうか。多分あと9年くらい…。