ROH Final Battle1試合レビュー ~終わりなき因縁、人体破壊競争のなれの果て~ | コアドラのプロレス研究室

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テーマ:
ケビン・スティーン(ch) vs.エル・ジェネリコ ROH世界王座ラダー・ウォー
深まりきった遺恨もあって、普通の殴り合いで始まったことに驚きます。とはいえ、しょっぱなからトペも飛び出しますし、およそ通常時とは大きくかけ離れた世界観になる予感を提示する運び。
事実、レスリングという枠組みの中にラダー絡みの攻撃は普通のものであるように位置づいています。開始5分と立たずにラダー一脚を使えなくする程度に激しいですが、それぐらいの世界であるということは全体的なダメージ値は低く設定されています。
そして、スティーンは自分の優位を示すため、観客にちょっかいを出しながら、ひとつひとつの攻撃をかなりゆっくり繰り出しているので、展開自体はかなり遅め。うまいことバランスは取れています。
無数のラダーの中でもひときわ異端な存在が周りより一回り大きい特大ラダー、吊るされたベルトをとるにはこれしかないだろうという代物がリングに放り込まれると、互いが接触する時間を減らす代わりに、攻撃がさらに過激になるというおかしなバランスが会場に働きだすことに。壊れたラダー、壊れたテーブル、ボロボロの人体、特大よりもさらにでかいラダー。伏線は完全にはられました。
この試合の暴虐であり、残酷であり、無慈悲なものでした。クオリティという点ではある意味では度外視して、狂気に満ちたシーンを生み出すことに専念している。それ故に、試合であることを放棄している節も感じないわけではない。
最後の凄惨ぶりは、この試合の過酷さや、この二人の血塗られた争いの歴史のすべてを物語り、新たな歴史は作られる。世界観が狂い過ぎててこれを名勝負と呼ぶのはためらうが好勝負という分には何ら不思議はない。凄まじい死闘でした。



試合結果
○ケビン・スティーン(ch) vs.エル・ジェネリコ ROH世界王座ラダー・ウォー
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