北朝鮮の人権弾圧非難決議、初の全会一致採択
国連総会第3委員会(人権委員会)は27日、
北朝鮮の人権弾圧を非難する決議案を、初めて無投票の全会一致で採択しました。
日本やEU諸国が共同提案した決議は、政治犯への死刑適用などを非難。
拉致問題についても「非常に重大な懸念」を示し、
北朝鮮政府に被害者の即時帰国を含む「早急な解決」を求めました。
採択後、日本の西田恒夫国連大使は、
「全会一致の採択は、(北朝鮮に対する)国際社会の極めて強いメッセージだ」
と評価しました。
国際社会が改めて北朝鮮に対しイエローカードを突き付けた形ですが、
北朝鮮をめぐっては、同国内の平安北道東倉里ミサイル発射基地周辺にて、
現在ミサイル実験の準備が着々と進められているものとみられており、
東アジア情勢は次第に緊迫の度を増しつつあります。
国際社会は一致結束し、北朝鮮に対しミサイル実験を思いとどまるよう、
今後も毅然とした態度をとるべきでしょう。
さて、このように北朝鮮情勢が緊迫を増す中で、訃報が届きました。
北朝鮮による拉致被害者に認定されている松本京子さんの母、三江さんが
27日、入院先の病院で死去しました。89歳でした。
拉致被害者家族は年々高齢化しており、
彼らに残された時間は、残念ながらそう多くはありません。
日本政府には、一日も早く拉致問題解決のための突破口を
切り開いてほしいと思います(F)。