THE DIRTY COLORS
建造直後に国家の衰退が急速に進行し、やがて「棄てられた場所」として封鎖された人工島がある、それは首都の内海に造られた、巨大な空母のようなそれは海底に眠ることが推測されたエネルギーを発掘するため、そしてそれに従事する労働者たちの住居として、さらに従来のエネルギーに変わる新エネルギーの開発地を主として造られた。
だが、膨大過ぎた予算と国家そのものの弱体化により理想を半ばに放棄され、やがては流刑地としての代替案が浮上し大量の犯罪者が流入した、生き場のない逃亡者や国外での活動を余儀なくされたマフィア、そして本土に場所を失くした人々……。
人工島は闇に生きざるを得ない者たちが独自のコミュニティを形成し、さながら小国家の様相を呈し始める、無法地帯と言われたが内実はそうではなかった、彼らは彼らのルールに則り島に生きたのだ。
その場所は光の射さない地上、サンシャイン・アンダーグラウンドと呼ばれた、建造主にとってそこはすでになかったものとされたが、生きる者はそこに生き、島で生まれた子供たち……二世、三世に渡るほどに連綿と命は受け継がれたのだった。
現在はその名で呼ばれることはない。島外退去を命じられた人間と実力行使による軍の間に暴動が起き、島に生きたほとんどは殺害されるか、あるいは不法占拠者として逮捕され、後に国外へと追放された。
島に渡る連絡橋はいまもある。封鎖され渡る者もいない、武装した監視兵が常駐し、本土からの流入者を厳しく取り締まっている。
サンシャイン・アンダーグラウンドだけではない、いまも国内への侵入を危険視され、手配写真が各地を飾る男がいる。
彼の名は「ガゼル」という。人工島で生まれ育った青年であり、暴動の主犯者としてマークされているが、所在はあきらかにはなっていない。
そして、無人の荒野となった島はその名を「最終ブロック(街区)」とし、取り壊しを待つだけである。
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the sunshine underground/〝after life〟
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⇒the sunshine underground(総集編)
performed by billy.