発疹チフスの仲間に感染し、酸素を使えるようになった! | 受験専門の心療内科 東大赤門 吉田たかよし

発疹チフスの仲間に感染し、酸素を使えるようになった!

発疹チフスの仲間に感染し、酸素を使えるようになった!

ブログに「もともと酸素は毒ガス」という記事をアップしたら、大反響!

そこで、さらに解説!


元素の性質から言って、生命にとって、もともと、酸素は毒ガス。

そんな酸素という元素を、エネルギーを生み出すのに効率よく利用できるのは、細胞の中にミトコンドリアがあるため。

ミトコンドリアは、有機物を酸素で燃焼し、ATPというエネルギーを産出。


このミトコンドリアは、もともとは別の生物。

20億年前に、細胞に取り付いて、住みついた。


最近の研究で、ミトコンドリアは、発疹チフスという病気を起こすリケッチアという微生物の仲間であることが分かった。

発疹チフスは、シラミがリケッチアを媒介することでおこる伝染病。


リケッチアといえば、かつて、オウム真理教の麻原彰晃が、「国家の陰謀で、リケッチアに感染させられた」と言っていた。

覚えている方も多いだろう。(もちろん、麻原の主張は真っ赤なウソ!)


遺伝子を調べると、ミトコンドリアと塩基配列が酷似。

つまり、我々のご先祖は、発疹チフスの仲間に感染し、「ヒョウタンからコマ」といった感じで、酸素という元素を利用できるようになったということ。

そのカギを握っているのは、周期表における酸素の位置だ。

人体と元素の関係について、「元素周期表で世界はすべて読み解ける」(光文社新書)の第3章で詳しく解説しているので、こちらをご参照ください。
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