ピース綾部、証拠の残らない毒殺は実在した!アラファト議長の放射能毒殺【その5】 | 受験専門の心療内科 東大赤門 吉田たかよし

ピース綾部、証拠の残らない毒殺は実在した!アラファト議長の放射能毒殺【その5】

ピース綾部、証拠の残らない毒殺は実在した!
アラファト議長の放射能毒殺【その5】



昨日、ピースの綾部祐二さんや臼田あさみさんが出演している、毒(ポイズン)というドラマ通りの猛毒がポロニウム210だと書いたら、反響が大きかったので、その解説。

ドラマでは、毒をもってから24時間後に死亡。

猛毒なのに、すぐに症状が出ないのがミソ。

アリバイが作れるので、犯人は捕まらない。


毒で人が死亡するとしたら、

①化学的に死亡
②生物学的に死亡
③物理学的に死亡

普通の毒は①化学的。

体内で異常な化学反応を起こし、生命が維持できなくなる。

ただし、この場合は、血液中で最大濃度になったときに、最も作用が大きく、時間が経つと、毒が代謝されていくので、効果が薄れていく。


②は、まさにバイオハザードの世界。

ターゲットだけではく、まわりの人も感染するので、闇から闇に葬るというわけにはいかず、暗殺には不向き。


ということで、③の物理学的な毒が選ばれるわけ。

その代表格がポロニウム210だということ。


今の日本で使われたとしたら、ほとんどの医者は見逃してしまう。

なんだか、不思議な症例だなで、終わってしまうだろう。

ひょっとしたら、気が付かないだけで、そんな例があったのかもしれない。


私も、医者として反省。

医者も市民も、意識を高めたい!

人体と元素の関係について、「元素周期表で世界はすべて読み解ける」(光文社新書)の第3章で詳しく解説しているので、こちらをご参照ください。
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