PWG:Failure To Communicate レビュー ~ドリームチーム~ | コアドラのプロレス研究室

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テーマ:
マイケル・エルガン vs.エディ・エドワーズ
エルガンはメインもありますが、そんなものお構いなしのフルスロットル。驚異的なパワーを披露し、暴れまわるエルガンをのらりくらりと流していくエドワーズ。しかしながら、エルガンはパワー一辺倒と言うタイプでもなく器用さを持ち合わせているので、エドワーズも必ずしもすべて流せるわけではない。というのを描きたかったのでしょうが、長く試合ができなかった分、あっさりとしています。
終盤は一進一退の強烈な攻防、とてもじゃないですが、この位置でやる試合ではありません。濃厚で高い爆発力あるやり取りは必見。好勝負には少し物足りないですが、とても良質な試合です。



デイビー・リチャーズ vs.サミ・キャラハン
しょっぱなから飛ばしていく二人。序盤こそ打撃やトペを打ったものの、勢いに任せ過ぎないようにサブミッションをベースの試合運び。デイビーは、ブライアンのよくやっていた腰振りネタを使いつつ、PWGカラーに合わせてファンキーさを交えて試合を進めていきます。
二人ともフィニッシャー的に脚攻めに集中。サブミッションと打撃のバランスが良い。それでいて、デイビーの猛攻、耐えるサミの図式も高い熱量で実現できています。ラストのラッシュ、サブミッション合戦はお見事。個人的には好勝負、ただし、デイビーのPWG的試合スタイルを被というのであれば良質な試合となるかもしれません。



リッチ・スワン vs.ロデリック・ストロング
まずはリズミカルにレスリングの攻防。スワンの高い身体能力が光ります。ロデリックはチョップを使いつつ、パワーとサブミッションを強調する試合作り。スピードや身体能力を生かした攻防となるとロデリックも明らかに分が悪いことを頭に入れて控えめに試合をしています。
この試合を見ていくうえで重要なのは、ロデリックの真骨頂、バックブリーカー地獄です。スワンに対する迎撃にあらゆるバックブリーカーを使うことができる。しかしながら、スワンもまたそれを踏まえた驚きのムーブを出すことができる。攻防のバランスはよろしいので、試合時間こそ長いものの良質な試合は作れています。



ケニー・オメガ&エル・ジェネリコ vs.ヤング・バックス(ニック&マット・ジャクソン)
YBはおちゃらけつつも、攻防自体はきっちり作っていきます。オメガが久しぶりに出てきたということで、ファンの反応も特殊なものになっていますが、最初はジェネリコが先発して堅実に作っていきます。
ハイフライを交えつつも、世界観広げつつも、ここはPWG、なんとケニーは腕相撲を始めます。特別な空間で大物扱いされようとも過去に参戦していた時と本質を変えずに試合をしています。
YBの役回りとしては、マットがケニーたちに合わせて、試合を崩す役回りに回り、ニックがそれを引き戻しにかかるという位置づけ。YBの貢献は相当です。
終盤はドリームマッチという枠組みの中で、それ以上のことを見せることができず、YBの高いタッグチーム力が際立つ試合に。それでも、それぞれ雪崩式のBrainbustaaaaahhhhh!!!!!とクロイツ・ラスの競演はまず見れないような攻防になっているから恐ろしいところなのですが。好勝負です。


ケビン・スティーン(ch) vs.マイケル・エルガン vs.リコシェ トリプルスレットPWG世界ヘビー級王座戦
エルガンとスティーンのにらみ合い、ハブられたリコシェ。BoLAでスティーンに勝っているとはいえ、二人の間に何とかして入らなければというリコシェは序盤に大暴れ。
エルガンとスティーンは方向性が似ているために、一旦二人の世界ができてしまうとリコシェがその中に入れないため、リコシェは常に何らかの形で試合に関与しなければという状態。
巨漢二人を相手にしなければならないリコシェに課せられた負担が文字通り重すぎます。しかし、それは普通に試合をすればの話。試合時間を10分強
と短いものにして、濃いムーブを集約。短い時間であればリコシェが多少の無茶が生じても、エルガンたちのパワーも交えたスポットを作り出してカバーができています。良質な試合にとどまったものの取り組みはよし。


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試合結果
○マイケル・エルガン vs.エディ・エドワーズ

デイビー・リチャーズ vs.○サミ・キャラハン

リッチ・スワン vs.○ロデリック・ストロング

○ケニー・オメガ&エル・ジェネリコ vs.ヤング・バックス(ニック&マット・ジャクソン)

○ケビン・スティーン(ch) vs.マイケル・エルガン vs.リコシェ PWG世界ヘビー級王座戦