チェン投手 | 元プロ野球選手がニュースから考えてみる

チェン投手

メジャーのポストシーズン。


昨日のオリオールズVSヤンキース戦では、昨年まで中日在籍のチェン投手が
先発し、7回途中まで投げ見事勝利投手になりました。


チェン投手は台湾出身ですが、10代から日本に在籍し、
日本の野球界で育成された投手と言っていいでしょう。


途中、故障で育成選手にもなった経験がありますが、
それを乗り越えての今です。


日本色の極めて強い投手です。
もう少し、メディアも取り上げて良いのではないでしょうか。

一年間ローテーションを守ったことを観ても、もっと評価すべきです。


その投球スタイルは日本で投げていた時とそう変わりはないと思います。
シンプルに真っ直ぐが軸になっています。


メジャーでは、日本で投げていた真っ直ぐがなかなか通用しないと
言われる中で、彼はスピンの効いた綺麗なフォーシームで
打者を十分押し込んでいましたね。


しかも球種が非常に少ない。


それこそ真っ直ぐと、外のツーシーム(シュート)の2種類ぐらいでしょうか。


愚直なくらい、右打者の懐を攻めていましたね。
しかし左投手として憧れのスタイルです。


もっと言えば、彼の適応力。
マウンドにコーチが来ても、通訳もつけず自分で会話を
していました。
捕手ともそうですし、ベンチでもチームメイトとは違和感なく
話しています。

彼の英語力は分かりませんが、このように溶け込んでいる姿に
かっこよさを感じました。


彼は既に日本で異国の経験をしているので、メジャーでも
直ぐに対応できたんでしょうね。


そこにタフさを感じます。


「郷に入れば郷に従う。」ではないですが、やはりいち早く
環境に適応することが、成功する為の一つの要因なのでしょうね。