ニュースで流れた「“すい星”に、“すい星”が運んできた水が存在」 | 受験専門の心療内科 東大赤門 吉田たかよし
2012-12-01 05:26:47

ニュースで流れた「“すい星”に、“すい星”が運んできた水が存在」

テーマ:元素周期表
ニュースで流れた「“すい星”に、“すい星”が運んできた水が存在」


「“すい星”に、“すい星”が運んできた水が存在していることがわかりました」

初めて聞いたら、誰だってわけがわからないだろう。


でも、昨日、テレビでこんなニュースが実際に流れてきて、我が耳を疑った。

原稿を書いた記者も、そのまま読んでしまったアナウンサーにも「カツ!」と言いたい。


アナウンサーが読んだ原稿には、こう書いてあったはずだ。

「“水星”に、“彗星”が運んできた水が存在していることがわかりました」


“水星”と“彗星”は、アナウンサー泣かせの用語で、私もNHKでアナウンサーをしていたときは、何度か苦しめられた思い出がある。

“橋”と“箸”なら、アクセントが違うから、アナウンスメントで区別をつけられる。

“水星”と“彗星”は、アクセントも同じだから、読み方をいくら工夫しても、区別はつけられない。


視聴者に分かりやすく伝えるには、原稿を工夫するしかない。

少々、不細工な原稿ではあるが、以下にするしかないだろう。

「惑星の“水星”に、ほうき星の“彗星”が運んできた水が存在していることがわかりました」


実は、このニュースは、人間が進化できたことと、ものすごく深い関係を持つ元素の謎を秘めている。

このことを書こうと思ったんだけど、つい、アナウンスメント話を書いちゃった。

元素の謎の本論は、また、次の機会でね!

人体と元素の関係について、「元素周期表で世界はすべて読み解ける」(光文社新書)の第3章で詳しく解説しているので、こちらをご参照ください。
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「「彗星に彗星がはこん」