PWG:Threemendous III レビュー ~F**kin' Awesome!~ | コアドラのプロレス研究室

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テーマ:
Bボーイ vs.ドレイク・ヤンガー
打撃をメインとした展開ですが、この二人の独特の世界観は異常であることを基としています。じっくり間をとってゆったりとした試合ですが、ひとつひとつの攻撃が重たく鋭いため説得力があります。中盤まではぎこちなさが気になるところもありますが、自爆含めて純粋な過激さがそれをカバー。
試合中盤のヤンガーの流血から試合はハードヒット模様へ。四天王プロレス的な攻防を交えて死闘感を醸し出しました。クオリティは落ちるものの、この二人だからこそ創れる化学反応で好勝負へ押し上げました。



サミ・キャラハン vs.マイケル・エルガン
サミの奇襲からトップギアへ。大技ベースで一進一退の攻防を繰り広げるというものです。作りこまれた攻防には遠く及びませんが、最初から最後まで同じテンションを維持したことは評価できる。それでいて良質な試合になるのはこの二人だからこそできることです。




スーパー・スマッシュ・ブラザーズ(プレイヤー・ウノ&ストゥピファイド) (ch) vs.
フューチャー・ショック(アダム・コール&カイル・オライリー) vs.ヤング・バックス(ニック&マット・ジャクソン) PWG世界タッグ王座3WAYラダーマッチ
混沌、阿鼻叫喚、地獄絵図。これだけ書いておけば話の8割は伝わる程度に過激です。WWEを昔から知っているファンに対して説明するならば、米インディーという自由な体裁、熾烈な生存競争故、避けることのできない過激化が、新世代のラダーマッチもといTLCマッチを生み出すこととなったといえば伝わるでしょう。
連続性のある素晴らしいタッグワーク、試合序盤のラダーを使わず、場外への飛行と落下。飛び交うイス。過酷な試合だと一目でわかる苦痛に悶える悲鳴。序盤はメインウェポンとして据えられたラダーを使わないで試合をトップギアまで運びました。
ラダー投入後、はこれまで自重していたのがウソのように、ラダーを使い、イスも交えて流血込みで過激な世界へ。WWEのような管理プロレス的伏線の作成をちりばめながらも、これでもかというのはテーブルの投入。一線を越えたクレイジーな発想で、「完膚なきまでに叩き潰す」という危険な要素を実現。本来であれば自チーム以外の4人全員を潰す必要がありますが、この試合においては、レフェリーとヤングバックスの小競り合いがあったおかげでこの3者間のやり取りを次につなげつつ試合を終結に導くという驚きの手法をとっています。
WWEやROHではラダーの「高さ」で過激さを演出しますが、この試合はすべてノーマルラダーのみ、高さではなく、テーブル、イス、タッグワークなど他のスポットで足りないもの補い、それどころか、他でも生み出しえないハイクオリティを実現しました。MOTY候補の名勝負。



総評
迷わず見ろよ、見ればわかるさ。レビューから外した試合も水準以上という驚異の出来。年間最高クラスの大会。必見です。

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試合結果
○Bボーイ vs.ドレイク・ヤンガー

サミ・キャラハン vs.○マイケル・エルガン

○スーパー・スマッシュ・ブラザーズ(プレイヤー・ウノ&ストゥピファイド) (ch) vs.
フューチャー・ショック(アダム・コール&カイル・オライリー) vs.ヤング・バックス(ニック&マット・ジャクソン) PWG世界タッグ王座3WAYラダーマッチ
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