今日は、HASメンバーである私、荒井弥栄の
1月2日の福島での活動について
書かせて頂きます。
私個人のブログと同じ内容になっております。
ご理解ください。
2日には始発の新幹線に乗って福島県の
居住制限区域である村に行ってまいりました。
朝8時前からはじまって午後4時半頃まで
休憩なしで40軒以上に残された犬や猫達の
給餌に参加させていただきました。
お昼も車の中で次の家までの移動中の
1,2分でおにぎりをいただくだけで、
後はひたすら動く・・・
ものすごく寒くて外気は2度位しか無かったけれど
なんとか雪もチラホラだけですみ・・・
家の中に残されて飼い主の方が何週間も
戻らない猫達へのご飯配りから始まりました。
人恋しくて空腹で見も知らぬ私にも擦り寄ってくる
うんちもおしっこも家の中に沢山あって
足の踏み場もない・・先ずはそこからお掃除する。
でも、先に40軒があるので長くはいられない。
外にもたくさんの猫達。
「犬は番犬だから残す」と新しい住居が
見つかっても連れて行かず家に置き去りにして
ご飯もほとんどあげに来ない飼い主。
繋がれたリードを切って遠出している間に
妊娠してできた子犬をダンボールに入れて
川に流す飼い主。
出てくる事実・事実に言葉が全くでなくなる。
もちろん全員ではないです。
30分かけて仮設住宅から通う飼い主さんもいる。
でも、40軒以上も放置された犬猫達がいた。
これは事実です。
ボランティアの方々は山ほどのフードを
自費もしくは寄付を呼びかけて集め
トラックに詰め込んで東京から5時間かけて
仕事のない本来は休日である日に行く。
お正月なので飼い主さんが戻ってきている家も
数軒だけあった。
そういう家にも「支援」といってドッグフードや
キャットフードを配る。
もらった飼い主さんは「ありがとうございます。
すみません」と喜ぶ人もいれば
「ああ」とだけ言って受け取る人もいる。
ボランティアさん達のほうが「今年もよろしく
おねがいしますね。また来させていただきます。」
と言っている。
なぜか・・・・
命を繋ぐためには、住民の人達にへそを曲げられて
しまって「来ないでくれ」と言われては困るからだ・・・
動物たちが死んでしまうから。
ご飯もあげないという意識の人達。
犬猫は「家畜」1週間に一度残飯ご飯でも上げれば
大丈夫・・・と思っている人がまだまだいるから。
つなぎっぱなし、ご飯もない、マイナスの寒さの中
外の冷たい小屋の中で過ごす犬達・・・・
それで多くの犬達が去年の冬を越せなかったという。
当たり前です。
犬も猫もロボットではないのです。
飼い主「仕事が決まったから遠くに引っ越すので
1ヶ月に一度しか戻れないんですよ」
ボランティア「犬は連れて行かないんですか?」
飼い主「家を荒らされると困るから番犬で
置いていくんです」
ボランティア「???」(心の中・・・ご飯は?)
ボランティア「ではできるだけ来るようにしますよ」
飼い主「お願いします」
これが普通ですか?
番犬って・・・?誰もご飯をあげなくて
月に一度だけ帰ってきてあげて
犬が生きていられると思うのですか?
病気になっている子、明らかに弱っている子・・・・
ご飯もあげる気がないから
「里親を探しますから新しいお家で育てて
いただいたらいかがでしょう?」
と提案しても「番犬だから」「あ、いいんだよ」
という返答。
ボランティアの人達が頭を下げて入れてもらって
ご飯をあげて命を繋ぐ・・・・
飼い主は「あ、どうも」で終わり・・・・
(何度も言いますが全員ではないです・・・
第一、帰宅していた人の方が5人も
いなかったのですから・・・・)
本当に本当に、自分の無力さを感じた一日でした。
私が入った途端甘えて離れなかった
目も見えなくなっていた黒猫
連れて帰れなくて・・・・ごめんね。
帰宅したのは10時半過ぎ・・・
体も疲れました。
でも、それ以上に心が疲れました。
こうして命を繋ぐために多くの人達が
関東からフードを持って通っています
なにかおかしくないでしょうか?
例えば、復興予算をどこかにわけわからなく
不正使用するくらいなら、
村の人に(お仕事も無くなっている人が
多いのでしょうから)お仕事として
毎日給餌に有給でまわってもらうとか
行政は何かできないのでしょうか?
そして裏話を聞けば聞くほど、人間の勝手と
エゴと行政の酷さを知ります。
あのガンジーはこう言っています
The greatness of a nation and its moral progress
can be judged by the way its animals are treated.
その国における動物の扱い方で判る
(マハトマ・ガンジー)
他国の方々が、あの村の状況を見たら
きっと驚くと思います。
というか既に、日本は小さな命を見殺しにする
酷い国だと囁かれてしばらく経ちます。
このままでいいのでしょうか?
未だ、こういうことしか出来ない自分の
無力さを本当に情けなく思います。
あの状況を見て、そう思わない人はいないはず・・・
改めて、私は色々と考えさせられています。
見るに耐えない画像を載せるのは簡単です
でも、私はあえてそれをしないで
文面で皆様にお伝えしたかったのです。
2月の極寒の中で、あの外の子達は
今年どれだけ生き延びられるだろう・・・・
そしていつも関東から通うボランティアの方々に
本当に頭が下がる思いでした。
一日でもこんなに心も体も疲弊してしまう。
動物を愛する人なら皆、あの状況を見たら
そうなるに決まっています。
それをずーっと震災から続けている人達。
こんな日本人がいることを誇りと思うと同時に
こういう人達にだけ重荷を背負わせて
いいのでしょうか・・・・
「好きでやっているんだからいいんじゃない?」
と言う方も多いです。
そうでしょうか?
机上の空論ではなく、政治家の方々には
丸一日、村の方々で本当に辛い思いを
している方々、そして残された生ある動物たちを
自分の足で巡って見て活動して考えていただきたい。
私が政治家だったら、絶対に自分の足で
危険な区域でも、線量の多い地区でも
入っていき行動します。現実を見ます。
状況を見た人間しか、対応策は練ってはいけない。
そう思うからです・・・・
今日は少し、長くなりました。
心の中から創らない正直な思いを
書かせていただきました。
異論、異議ある方は多いかもしれません。
でも、あの村の状況を見てもそう思われるでしょうか・・
きっとそんな非情な方はこの世にいないと
信じたいです。
滅び行く日本を見た気がしました。
でも、嘆くだけではいけない。
だから・・・
私は私の出来る事を・・・・続けます。