最近男性のがんで増えている前立腺がん。前立腺がんの治療で注目をされているのが、ロボット支援手術で、先端医療としても注目されています。
●前立腺がんのロボット支援手術
前立腺の全摘手術は前立腺がんを根治させる基本的な手術です。従来の前立腺がんの手術は開腹手術であり、比較的出血量が多く、また術後に排尿機能や勃起機能に障害ができることがありました。
1990年初頭に内視鏡を使った手術が導入さおりれ、開腹手術と比べ出血量が少なく術後の痛みが少ないということなど多くのメリットが提唱されてきましたが、非常に難易度の高い手術でした。
これに対して、「ダ・ヴィンチ」を使った手術は内視鏡を使った手術より体への負担が少なく、より確実に行える手術です。
アメリカでは、前立腺がんの手術はロボット手術が主流といわれています。
●手術支援ロボット「ダ・ヴィンチ」の特徴
1)広範囲に動く鉗子
巨大なカニの手足のように動くアームの先端に取り付けられた鉗子は人間の関節以上に広範囲に動き臓器や血管、神経の剥離や縫合など用途別に使い分けることで細やかな作業を正確に行うことができます。
2)遠近感を伴う3Dモニター
10倍まで術野を広げることができ、遠近感のある3Dモニターにより立体的な画像で術野を見ることができるため、狭い空間での高度な手術や精密な細かい作業も確実に行えるようになります。
3)操作ハンドルに手振れ補正機能
人間が手術を行う場合、手の震えが鉗子に伝わってしまいますが、「ダ・ヴィンチ」には操作ハンドルに手振れ補正機能がありより正確に細かい作業をすることができます。
~~日本でも前立腺がんの増加に伴ってアメリカ並みにロボット手術が増えていくことが予想されています。また技術的優位を最大限に発揮して、今後も適応部位の拡大といった様々な可能性も期待されています。~~