東大入試に発達障害が有利な理由!週刊現代に登場!その2 | 受験専門の心療内科 東大赤門 吉田たかよし

東大入試に発達障害が有利な理由!週刊現代に登場!その2

東大入試に発達障害が有利な理由!週刊現代に登場!その2

週刊現代の記事をお読みになった方から、多数のお問い合せをいただいた。

雑誌の影響力を痛感!

問い合わせいただいた方々とお約束したように、このブログで回答します!


お問い合わせ①
【週刊現代の記事】・・・「東大の入試は発達障害の生徒に向いているから」(吉田たかよし氏)というから驚きである。・・・・
とあるが、これは本当か?

吉田たかよしの回答
これには根拠があり、事実だと確信している。

東大入試は、総じて、広汎性発達障害のある種のタイプの受験生にとって、短所が点数に響きにくい傾向があり有利だといえる。

実際、早稲田大学や慶応大学は不合格になっても、東大には合格するという現象が起きている。


各科目については後で詳しく解説するが、東大は、私大の入試ほど、その科目の各分野が、まんべんなく出来ていることを求めない。

得意不得意のムラがあっても、合格しやすいということ。


また、東大は難問が出題される代わりに、合格最低点が低くなる。

このため、ケアレスミスが致命傷となりにくい。


さらに、脳機能の観点で言えば、試験全体として、私大が出題者が設定した世界にいかに順応するかを競い合う図式なのに対し、東大は受験生が世界観を作り上げる割合が多い出題になっている。

以上の理由から、広汎性発達障害を抱えている方も決定的なハンディとならず、私大にくらべ、東大の方が有利になる。


お問い合わせ②
【週刊現代の記事】・・・東大OBでもある吉田たかよし氏は、こう断言する。「東大に発達障害が多いのは事実です」・・・・
とあるが、発達障害だと、みんな東大に合格するのか?

回答
そもそも、東大医学部には発達障害が多いわけではなく、多いのは理学部・工学部だというのは、昨日、ブログに書いた通り。

注意していただきたいのは、広汎性発達障害なら、誰もが東大入試に有利になるというわけではまったくないということ。

有利不利のタイプがある。


私のクリニック(本郷赤門前クリニック)では、様々な装置を使い、脳機能を客観的に評価している。

たとえば、刺激に対する脳の応答時間については、一般的には広汎性発達障害があると、遅くなる傾向にある。

ところが、アスペルガー障害やADD(注意欠陥多動性障害の不注意優勢型)の一部には、逆に、健常者をはるかに超える驚異的な速度を示す受験生がいる。

中には、測定装置が故障しているのではないかと思ったくらい、すごい結果がでて、驚かされたこともある。


このタイプは、現状は成績が悪くても、答案用紙を分析すると、そこらじゅうでケアレスミスをしたり、問題の意味を取り違えるなどしている場合が多い。

以上については、現在、データ収集と分析を進めており、来年までには学会で発表する予定だ。


私のクリニックでは、カウンセリングなどによって欠点をカバーする訓練を行う。

実際、このタイプは、かなりの確率で東大に合格している。


東大入試の各科目についてのご質問も、多数、いただきました。

明日以降、このブログでご回答します。