「戦争するってどんなこと?」ダグラス・ラミス の続き


「軍隊は国民を守らない」という事実について...


この本には 沖縄戦がいかに悲惨であったかという
元沖縄県知事 大田昌秀さんのインタビューも載せられている

あの沖縄に約50万もの連合軍兵士が上陸
日本軍は9万 
当時沖縄の人口は45万の中から 地元兵が学徒兵を合わせて11万召集され
沖縄全土が地獄の戦場になった


あまりの悲惨さに精神を病む連合軍兵士も多数だったほど
どのようなものだったかは こちらを 
ここに多数の住民がいたとしたら...それが沖縄戦だろう

狂気の戦場 ペリリュー~“忘れられた島”の記録~そのあまりの犠牲者の多さと過酷さから、ほとんど語られてこなかった

結果 沖縄住民の3分の1が犠牲になったが
泥沼の戦場で日本軍に殺された人も多数だった...


軍隊は住民を守らないというののは沖縄戦の一番の教訓だ

そして沖縄は占領され続け(復帰はしたが外国の軍隊が居座っている)
今では基地の中に沖縄があるといわれるような状況...

それもふまえて簡潔に 以下まとめ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

国家には交戦権=戦場で人を殺す権利 がある
20世紀は戦争の時代だった
およそ2億人が国家の暴力で殺された
しかし20世紀のどの戦争でも 
兵士より一般市民の死者の方が多い(68~75%といわれる)

そうした死者の中で驚くべき統計は
「自分の国家に殺された人」の方が多いこと

国の権力をめぐっての戦争や 反政府勢力として弾圧で
政府が軍を使って自分の国民を殺す事の方が圧倒的に多かった


「だったら現実主義者になりましょう。
 戦争してもいい国家は20世紀の100年間に2億人の人を殺しました。
 これが現実です。
 国家に交戦権と軍隊を持たせることは
 現実として結構危ないことではないでしょうか。」 
本文より

「憲法9条ができてから、日本は交戦権のもとでひとりの人間も殺したことはないし
 ひとりの日本人も戦争で殺されたことがありません。
 これは現実的な成功です。」 本文より

よく憲法9条は理想論だと言う人がいるが
こうした歴史の現実をみれば
「軍隊で国民を守る」ことの方が理想論なのだ


しかも自衛隊法にはちゃんと書いてある
任務として「防衛」とともに「公共の秩序の維持」と...


・・・・・・・以上のことを理解すると
あべちゃん政権がやっていることがいかに危険かわかりますね


秘密保護法でいろいろなことは隠せるようにり
集団的自衛権の行使容認で自衛隊を海外へ送り
何かあっても国民は知る事ができない
それに公共の秩序の維持のためと自衛隊は使えるわけだ...


茶色の朝は突然やってくるわけじゃない....こうやって
ちょっとずつちょっとずつ進む
ナチスだって民主的に選ばれたという歴史も忘れまい


さて 軍隊は必要だと思って海兵隊に入ったラミスさん
幸いにもアメリカが戦争をしていない時期だったので
誰も殺さず殺されず除隊することができたよかったね
でも軍隊での経験=殺人できるよう洗脳されること に疑問を感じ

除隊後 日本の大学で学んでいるとき
ベトナム反戦運動で考えが変わったそうな

~本のあとがき 最後の言葉

「ぼくは日本の平和憲法から大きく影響を受けて、今のような考えになりました。
 そうは言っても、もし平和憲法がなくなっても
 高校時代の考えに戻るつもりありません。
 日本の平和主義者もそうでしょう。
 絶望するのではなく、その新しい状況、当たらし時代に、
 どのように自分らしさを守り、
 どのように対抗するかを考えながら頑張り続けるでしょう。」





参考サイト:
「沖縄と9条と日米安保」ラミスさんに聞いた


ラミスさんのお嬢さんとピースパレードを通して知り合えたこと
そしてラミスさんのお話を聞く事ができたこと
これは私には大きいことだった