私のレッスン室の片隅に、『あらき文庫』がございます。
レッスンに来られた生徒さんが、待ち時間に読んだりできるように、
ほんの少しですが、音楽関連本を中心に書籍を置いています。
音楽に関係のない、絵カードや、図鑑、かるた、四字熟語・ことわざカード
…いろいろあるので、生徒さんもなんだか楽しそうに見ています。
講師の私がもっと読書好きだったら、よりセンス良く本をこまめに
入れるのでしょうけれど…。
残念ながら、私はあまり読書が好きではないので、
また、並べるスペースもそんなにないので、
頻繁に本が増えることはありません（;´▽｀A``
さて、これは漫画ですが、とても人気の本があります。
なんだか…あまり、押し付けになってもいけないと思って、
しかも音楽の本ではないし…出さなかったのですが、
半年前に１巻だけ出しておいたら、
みんなとても興味を持って読んでくれました。
『光とともに・・・』 （戸部 けいこ著）
～自閉症児を抱えて～
1巻から15巻まで出版されています。
自閉症児について、またその家族の気持ちを
大変わかりやすく描いてくださっています。
非常に残念ながら作者の戸部 けいこさんは、
若くして一昨年亡くなりました。
当事者を抱える親御さんには（私も含めて）、
読むのがつらい場合もあります。
わかりすぎて、辛いのです。
自閉症の理解のために、すばらしい表現で描いて下さったこと。
私は、ですがすっごく嬉しいですし、感謝し切れないくらいの気持ちです。
そして嬉しいけど・・・
我が子と重ねて見えたりして、辛いのです。
それに、お教室に置く漫画ではないと常々思っていたので、
決して出しませんでした。…そう、半年前までは。。
でも、子供たちってまっすぐですね。
そして、読んで楽しい！という本には敏感に反応します。
「先生！この本、学校の図書館にもあったよ。」
「そうそう、うちの学校にもある！」
「でも、いつも貸し出されちゃってて、特に1巻がなくてさ。」
「読みたいのに、ね～。」
「・・・だから、先生、1巻貸してくれませんか？」
「いいよ。来週かえしてね♪」
「はい。やった～！」
そのうち…
「続きは～？？」
「先生、全部出してください。何巻まで出ていますか？」
とリクエストまでいただき、全巻並べました。
…親御さんから、苦情が出ないか心配しています。。
今でも。
でも、興味を持ってくれた生徒さんが読めばいいかなと思っています。
自閉症児・者にも…いろんな人がいて、
感じる心を持っていること。
みんなと同じように、行動したり、学習したりできないけれど、
一生懸命生きていること。
…世の中には、そういう人もいるのだということを、
少しでも知るきっかけになったら…嬉しいです。
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