ここ数日来心配していた政府の対応が、ほぼ最悪の見込み通りの影響を及ぼし続けている。

見ていられません。


政府が指定した放射能の暫定基準値は既に規定値として認知されてしまったようです。

その結果、当然に各種農産物、畜産物、そして生命線である水道水まで接種不能となっていしまいました。

しかも今日の報道関係から類推するにその影響とそれにより失う食糧供給の補填方法、物流、小売への各種対策は全く何も手を打っていなかったことがわかりました。

記者会見の内容で「安心して混乱しないように」などの一言で大丈夫だと思っていることがその証明です。恐らく今後もなんの具体的、効果的な手を打てずに終わるでしょう。その責任は必ず取ってもらいます。


葉物野菜は食べなくともすぐ死ぬことはありませんが(遠からず放射能汚染野菜を食べるよりより大きな健康被害を生む結果となると思いますが)、水はそうはいきません。

市中に流通する飲料水は国民全員が飲むことを前提に生産しているわけではない。

都民の内子供を有する家庭は首都圏全体で恐らく世帯合計で1,000万人近くいます。水は毎日必要であることを考えると(料理に水を使わないでできるものはないので)、都内で「例」の基準値で問題がでた場合、当然要求される供給量は最低、1000万リットルになります。当然そんな生産能力を持つ飲料メーカーは存在しません。

発表されたその日に既に首都圏のスーパーやコンビニに品がないのがその供給能力の限界量をむざむざ見せつけました。


首都圏の市民はあと2~3日で相当な悲鳴と混乱の中に落とされるでしょう。

何せ、飲料水も卵も牛乳もそして葉物野菜も、そして電気も満足に手に入れることが少なくとも2~3カ月続くのですから。被災民とほぼ同等の生活となるわけです。


更なる不幸は福島県民と茨城県民です。関東より高い水準での放射能感染された飲料水を当然飲むことはできないでしょう。もはやイメージが先行してしまいました。そしてミネラルウォーターは関東で消費され尽くすため最も必要な所に物資は入ってきません。早晩パニックが起きていしまいます。


そうなった場合最も恐れる最悪のシナリオの100万人からなる人口の避難が始まってしまいます。

主に宮城を始め東北と、関東全県もしくは西日本に大挙して避難し、福島および郡山、日立、北茨城は都市としての機能を停止し、取り残される住民の救出のため相当の燃料と輸送車輛の消耗を呼びます。

東北は将に見捨てられる形となります。仙台の代りを務めてくれるはずの物流拠点・補給拠点を失い、車輛もなくすことから津波被害のなかった住民は益々飢える羽目になってしまいます。


原発も電力を回復し、これ以上放射能の拡散が拡大する危険は下がっており、今は皆状況を見守り、30キロの範囲内の人口の避難を計画的に行うことが最も効果的な方法でした。

政府は自らその流れを破綻させてしまいました。


計画的な避難があれば、混乱は起きず、最大限の人口を効率的に一時的に異動させることもかなったでしょう。

しかしこのままでは、パニックが起き、混乱が発生しその過程で弱者は、小さな乳児や幼児そしてその家族はもっとも厳しい境遇に晒され、命を落としていまう人もいると考えます。

タイミングとして大物量の移送が可能な電車や新幹線が使用不能であり、ガソリン不足から個人での避難がかなわない時、焦燥感に駆られた人は一斉に出口に向かいその折り重なる人の重さに耐えられず、だれも助からないという構造を持ちます。

ネズミを10匹入れた段ボールの箱に一か所穴をあけ見守った場合、数分で全て外にでてきますが、この段ボールに火をつけた場合、ほぼすべてはこの中で死んでしまいます。パニックとはそういうことになる可能性があるのです。


関東の人たちにお願いです。水の買い占めはやめてください。

まずは福島、茨城の人たちにできるだけ水を回して下さい、政府発表の指示は真に乳児や妊婦のいる家のみにで行ってください。パニックになることは誇り高き日本人として恥とする行為です。冷静に静かに物事をとらえましょう。

お風呂の水にミネラルウォーターを使うのはやめましょう。風呂に入った際に経口する水などごく少量です。

飲んでどうこうなることは今も、将来にわたってもない。心配しすぎにより子供にストレスが伝わる方がよほどに悪い影響を与えます。

おちつくことです。政府発表は別に何も考えていません。

基準値がどの程度危険なのかなどはWEBでもいくらでも情報があります。心配する水準ではない。

関東の方が必要以上にもし1本多く買えば、同じ年の同じ国の北関東や福島の子供が水分不足で亡くなるかもしれないということを肝に命じ、心の片隅に思いをはせて頂ければと思います。


情報は冷静に、自分自身の頭で理解し、対応を考えることを忘れてはいけません。