23:50 @ Ensenada.MX


長いトンネル。
いや、長く感じてるだけなのかも。
先も見えず。自分が何処にいて
何処に向かっているのか?
乾いた大地の上を舞うように走る砂埃。
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メキシコの空の下で盲目の時を
過ごしています。



僕の状況?未だによくわかりません。
アメリカはカリフォルニア州
サンディエゴから近いエンセナーダ
と言う街のチーム、
マリネロス
http://www.marineros.com.mx/mio.php
のスプリングトレーニングに
参加中です。
メキシカンリーグ(MLBのAAA)
http://web.minorleaguebaseball.com/index.jsp?sid=l125
に所属する
メキシコシティ・ディアブロス
http://www.diablos.com.mx/
のマイナーだそう。

開幕は4/14日。
このまま、マリネロスで開幕
を迎えるのか。
ディアブロスに昇格するのか。
はたまた、違うチームにいくのか。
アメリカに行くのか。それとも…。

肝心の報告、説明もなく不安。
だけど何が起きるかわからないので、
限られた環境の中だけど
出来るだけのコンディション作り
を継続しています。


食事や住まいといった生活環境も
アスリートのそれとは程遠く、
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このままココにいて良いのか?
と毎晩、自問自答。

先のスプリングトレーニングで
圧倒的なアピールに至っていなかった
からココにいるんだ、と自分に
言い聞かせたり。いや、リリースにならず
ココにいるという事はチームが評価してる
という事だと信じてみたり。

自分でも他の外国人に負けてない
と自負していた。

だから尚更、悔しさがこみあげる。

後々の状況を拾い集め推測すると
先発枠や外国人野手との戦力編成の
兼ね合いなんかがややこしく
絡み、一時的にここにいるようだ。

メキシカンリーグはMLBからも選手が
降りてきたりかなり流動的。

良い話をされて期待してもすぐに消えて
しまう事もある。だからあまり期待
せずにいる。

希望は持っても期待はしない。
と言った今の精神状態かな。


目標が見えないので、毎日、毎日、
その日一日をしっかり過ごすように
心がけてる。今日一日を頑張ろう!
そして翌日、また今日一日を頑張ろう。
の繰り返し。



マリネロスの投手陣は僕のすぐ年下が
20歳。若い。15歳で96マイルを投げた
というオスナ君にも驚いたが、メキシコ
には素晴らしい才能をもった素材が
豊富にいる。人口を考えれば不思議な事
でも無くMLB関連のアカデミーが存在
して多くのメジャーリーガーが育って
いるのも理解できる。

ここにはメキシコ人以外にもドミニカ人、
ベネズエラ人、韓国人選手が
スプリングトレーニングに参加している。
外国人枠は3つ。なので恐らくここから
また削られていくわけだな。


プロ野球は契約社会。
当たり前と言えば当たり前だが
"その時"に必要とされなければ契約は
結ばれない。たとえ、どんなにキャリアの
ある選手でも、今"仕事"の出来ない状態
だったり、チームの戦力構想に当て
はまらなければで契約はされない。
選手の良し悪しだけではなく、
必要か否か。それが選手にとっては
価値あるチャンスを手にする事、
チームにとっても有益な判断基準なのだ。

口約束や保証なんてない。たとえ
ウマイ話を口にされても信じてはいけない。
ボーナスや費用負担をチラつかせて
起きながら払われない事もあった。
まあ、海外では本当によくやられる…。
契約書でさえあってないようなモノ
(ーー;)
口約束なんて宣戦布告だ。



なので、選手として評価される
立場である僕も出来るだけアゲアシを
取られないように気を引き締めて
おかなくては、と感じてます。




なかなか明るい報告が出来ず、こんな僕を
応援してくださってる皆さんには本当に
申し訳ない。

ただこれもリアル。リアルを伝えたい。
こんな苦悩や葛藤を乗り越え、マウンドに
上がる。その瞬間の喜びに人生の価値
を感じることが出来る。全てに感謝する。

痛みや苦しみのない一瞬の成功で
人の心に感動や勇気を与える力はない。
人への感謝やリスペクトに欠けるからだ。

自分の野球(夢)で食べていきたい!
と思う人たちには知っておいて損はない
と思い、気乗りしない内容だけど
書くことにしました。

なにか、小さな事でも参考になると僕の
苦労も報われるかな。
上手くやって見せる事も大切だけど、
転んで見せる事ももっと大切だと僕は思う。
自分の弱い所やかっこ悪い所を見せるのは
恥ずかしい事かも知れない。
プロ野球選手はそんな所を見せないのが
美学だという人もいるだろう。


だけど、誰かが、いい年こいた大人が
転ぶ事、立ち上がる事を示さないと
いけないと僕は思う。だからまず、
僕が転んでみせるよ。そして立ち上がって見せるよ。

こうやるんだよ。ってリアルを。



辛抱。
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1995年1月。PL学園進学を前に憧れの
桑田真澄さんから頂いたサインボール。
今回、なんだか気になり、
お守りとしてもってきたんだけど、
心に、身に染みるんだ。



明日も一日、辛抱。だな。

頑張ります!




o(・∀・)o 「ざぁぁぁっす!」