政権交代とは何だったのか | 早川忠孝の一念発起・日々新たなり 通称「早川学校」

早川忠孝の一念発起・日々新たなり 通称「早川学校」

弁護士・元衆議院議員としてあらゆる社会事象について思いの丈を披歴しております。若い方々の羅針盤の一つにでもなればいいと思っておりましたが、もう一歩踏み出すことにしました。新しい世界を作るために、若い人たちとの競争に参加します。猪突猛進、暴走ゴメン。

早川忠孝先読みライブラリーの第1巻から第3巻は3月10日頃、一部大手書店の店頭に並ぶことになりそうだ。

乞う、ご期待。


私の本が並ぶことではなく、日本の政治の大転換点が丁度その頃訪れると思われるからである。


2月22日頃には小沢氏の党員資格停止処分が堕される段取りのようだ。

思い切って離党勧告に処分内容を変更すればいいようなものだが、おそらく民主党の倫理委員会はそこまではしないと思う。

一日も早くこの問題に決着をつけたい、というのが民主党の関係者の正直な気持ちだと思う。


小沢問題がどう決着するか、その結果民主党がどうなるかに関わらず、衆議院の解散・総選挙がそこまでやってきていることは皆、肌で感じているはずである。

ならば、なるべく速やかに予算を通し、後は選挙戦に備える。

難しい法案の処理は選挙後に延ばし、まずは自分がどうしたら生き残れるかを考える。


菅氏のグループも前原氏のグループも考えることは同じだ。


しかし、小沢氏は自分ひとり生き残っても意味がないと考えているようだ。

むしろ今は自分個人の生き残りよりも、如何に上手に自分を捨てるかということに目が向いている。

民主党を自分からは離党しないと表明してきたが、16人の烈士が現れたことに目を瞠っている。

民主党の中堅若手を何度も煽ってみたものの、誰も本当には動こうとしない。

頼りにならない連中だな、と思いながらずるずると日を過ごしてきた。

そこへ16人が登場した。

小沢氏のかつての参謀であり、いまだに策士風の働きをしている平野貞夫氏が16人の決起の影にいたことが分かった。

小沢氏を動かすために16人を使った、というところだろう。


この段階で小沢氏がすんなり離党、ということにはならない。

民主党の解党運動が始まるはずだ。

平成23年予算案が衆議院で可決され、参議院で審議が始まる頃に解党運動が本格化する。


3月10日。

大きな節目になるはずだ。

この通常国会でどうしても閣法(内閣提出法案)の提出期限は、自民党政権時代は3月10日と言われてきた。

おそらく、今も変わりがないはずだ。

この通常国会で何を仕上げ、何を仕上げないか。

そういうことが、3月10日には分かる。


加速度的に衆議院解散の流れが強まるはずだ。

予算関連法案は解散後の国会で成立させればいい、そういう発想での新たなうねりが出てくるはずだ。


本格的な政界再編に備えた新たな連立の枠組みつくりに着手する必要がある。

平成21年の政権交代は、不毛な政権交代であった。

国際社会におけるわが国の地位を大きく毀損させ、外国の首脳からの侮蔑、軽視を招くだけの政権交代であった。

国益を損なうだけの不毛な政権交代は無用にしてもらいたい。


さて、早川忠孝の先読みシリーズ第4巻のタイトルが決まった。


【タイトル】
政権交代とは何だったのか

「現場の最前線で見た真実」という意味と、 今の民主党の体たらくに「ああ、あの政権交代の盛り上がりは何だったのか」という詠嘆と、 あの当時書いた数々の具体策の「先読みの正しさ」と、 そのような二重、三重の語感で選んだ、というのが出版社からの連絡である。

なお、収録時期は以下のとおり。


4巻 【サブタイトル】麻生内閣/政権交代/鳩山内閣 衆議院解散直前~臨時国会会期末まで

収録期間 2009年6月1日~2009年12月31日まで

 1幕 麻生内閣最後の仕事――臓器移植法案(2009年6月1日~)
 2幕 衆議院解散(2009年6月21日~)
 3幕 総選挙活動(2009年7月21日~)
 4幕 与野党逆転――自民党敗北の原因(2009年8月30日~)
 5幕 新しい民主党――鳩山内閣発足/新しい自民党――谷垣新総裁就任(2009年9月18日~)
 6幕 第173臨時国会召集――再生に向けてのスタートライン(2009年10月26日~)

第4巻の公刊が先か、現実の政権交代が先かの競争になる。