昨夜遅くに、「花見の自粛などは呼び掛けるべきではない」とTwitterで呟いたところ、数百件ものツイートやRTを頂きました。


私のフォロワーからなので、多少のバイアスはあるにせよ、その意見に賛成の方が殆どでした。


私が反対している最大の理由は、自治体や政治家、そして各界のオピニオンリーダーがそのような発言をすると、経済に大きな悪影響を生みかねないと思っているからです。


古いジャンボ・ジェット機のような日本の経済は、震災前から低空飛行が続いていました。エンジンは止まりかけていて、主翼の先が水面を何度も弾いている状態が15年も続いていたのです。そこへ突然やってきた震災によって多くの尊い命が奪われ、エンジンが一つ、完全にストップしてしまいました。


後は、残ったエンジンで何とか飛び続けて、浮揚しなくてはいけないのに、「自粛せよ」と呼び掛けるのは、その残ったエンジンに向かう燃料を人為的に少しずつ減らしているようなものです。


東北の復旧・復興と同時に、日本は経済の立て直しを実現しなくてはなりません。被災地以外の経済が強く・元気になる事によって、初めて資金を捻出し、東北の復活に繋げる事が出来るのです。


経済はPsychology(心理)です。「花見を自粛せよ」というメッセージは「楽しむのは不謹慎だ。我慢している多くの被災者に申し訳ない。贅沢などしている場合じゃないだろう」というふうに聞こえてしまいます。


日本人は元来真面目ですから、既にそう感じているところに、最後の止めを刺された感じになって、本当に経済は「萎縮」してしまうでしょう。
多くの人が外食する事や、買い物する事を止めてしまうはずです。


そうなると、今までもギリギリの状態でやってきた多くの飲食店、小売店、サービス業、製造業の下請け会社等の倒産は加速度的に増加するでしょう。それによって失業者が更に増えれば、もう手の施しようがなくなります。


昨夜、みなさんのツイートを一つ一つ読んで、多くのアイデアを頂きました。そこで「花見自粛」の変わりに次のような提言をさせて頂きました。


『花見を自粛するのではなく、過度な馬鹿騒ぎを自重しよう。乾杯ではなく献杯にしよう。仮説トイレは被災地に行っているので、トイレは直前に済ませよう。トイレットペーパーは持参しよう。自治体の方々の仕事を増やさないように、ゴミは分別して自分たちで持ち帰ろう。警察のお世話にならないように酒に呑まれないようにしよう。夜桜は電池式かソーラー式のランタンなどで楽しもう。そして、酒を酌み交わしながら東北地方に想いを馳せ、復興のためには何が必要か、自分達には何が出来るのかについて大いに語ろう!』
(そこに、『帰りには近くの飲食店によって、続きをやろう!』があれば尚ベターかもしれません!)


震災以降は家にこもっている人達が多いと聞きました。デフレと、この「心理的自粛(萎縮)傾向」が続いてしまったら、本当に日本は破綻してしまいます。


私は、震災直後で寒い日々が続いた中、皆さんが力を合わせて節電をし、大停電を免れたことに勇気を頂いています。力を合わせれば、何でも成し遂げられる。是非、日本の経済を潰さないように、一人でも多くの方々に楽しみながら消費をし、外食をし、活発な経済活動の原動力になって頂きたいと願っています。片方のエンジンを修復するまで、被災を免れた国民で力を合わせて、ジャパン・ジャンボ機を再浮揚させるように頑張ろうではありませんか!


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