金価格を考える~最高値更新の21日の見方 | マーケットの今を掴め!FX・CFD東岳ライブ情報

金価格を考える~最高値更新の21日の見方

4連続コラム、今週は歴史的高値を更新している金相場に注目したいと思います。


3/21のニューヨーク商品取引所(COMEX)の金塊先物相場は、ドル安と復活祭3連休を前にした買い物で続伸し、終値で初めて1オンス=1500ドルの大台に乗せました。


4月物は閑散な商いのうちに3/21に前日比4.90ドル(0.3%)高の1503.20ドルの過去最高値で引けた。日中の高値は1508.30ドル。取引が最も活発な6月物は、日中取引で1509.60ドルの新高値をつけたあと、4.90ドル(0.3%)高の1503.80ドルで終わりました。


金相場は過去3日間のほとんど1500ドルを上回る水準で推移したあと、ドルの急落を背景に同水準を超えて引けました。キングズビュー・フィナンシャルのトレーディング部門のトップ、マット・ジーマン氏は「この数字はテクニカル的には重要ではないが、心理的には重要で、来週も続伸することを示唆している」と述べました。


ロジック・アドバイザーズのビル・オニール氏は、金は先週15日以来高値を更新しており、18日にスタンダード&プアーズ(S&P)が米長期国債の格付け見通しを「ネガティブ」に引き下げたこととドルの下落が、金を通貨に代わる投資対象として見ている投資家の「火に油を注いだ」と指摘しています。投資家はドルに対する何らかの保護策を取らずに3連休入りたくなくて金を買ったとの見方です。22日はグッドフライデーでほとんどの金融市場が閉まりました。


金塊は価値の倉庫、そして代替通貨と考えられており、ドルなどの紙幣に対する懸念が相場を押し上げています。ジーマン氏は「投資家はインフレを非常に気にしている」と述べました。ただ、今週の金相場の高騰ぶりには一部のアナリストが不安を抱いており、これらのアナリストは、記録的高値を反映して現物市場はほとんど動かなくなってしまったとしている事を指摘しています。VTBキャピタルのアナリストは顧客向けノートで、短期的には金塊相場の上昇基調は変わらないだろうが、1500ドルを大きく上回る水準まで上昇するには、通貨の変動よりももっと持続的なセーフ・ヘイブンの買い物が必要だと指摘して、もっと緩やかな上げ歩調が望ましいと述べました。


銀塊も金になびいて記録的水準に上げています。4月物は前日比1.59ドル(3.4%)高の1オンス=46.062ドルと、週末終値として1980年以来31年ぶりの高値で終わりました。ちなみに80年につけた記録は50.360ドル。取引の最も活発な5月物は1.598ドル(3.6%)高の46.059ドルで、80年の高値41.50ドルを大きく上回りました。



Ken





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