金、銀が再び上昇始まる
NY市場で貴金属の価格が上昇している。
12月6日のNY市場では、金現物価格は1427ドルで史上最高値を更新し、銀も30年ぶりの高値水準30.28ドルを
付けた。米国の追加金融緩和で投機マネーが流れ込んでいるほか、欧州の財政問題による「通貨不安」の影響
もあった。将来のインフレ警戒感から実物資産の裏付けのある貴金属への資金流入は当面続くとの見方が出て
いる。そのほか、実需の回復期待も相場を押し上げている。特に足元の新年相場で、中国、インドなどの宝飾品
需要からの金買いが一層強まる。
金価格は11月中旬以降に調整に入って、一時1320ドル台まで下落した、中国の利上げ懸念とユーロ圏の財政
問題が再燃したことで、経済の先行き不透明感が強まり、利益確定の動きが優勢となった。ただ、ユーロ圏の財
政問題は信用リスクのない「代替通貨」として金の重要を増やす面もある。通貨不安を背景に、いったん売られ
ても再び買いが入りやすい、貴金属はしばらく高値を試す展開と予想される。
Robin