$ゲンキポリタン|愛と勇気の生活ブログ

昔、観客が試合に負けたプロ野球チームに向かって、野次を飛ばしていたら、ひとりの選手が怒って観客席に向かって行きました。観客が「お前は別だ」と返すと、選手はあっさり手をふって笑顔で引き返したそうです。

選手とは金田正一。日本プロ野球最多となる通算400勝を記録し、引退後はロッテの監督や日本プロ野球名球会初代会長を務めた人です。
差別意識が強かった当時、在日韓国人の子として育ち、それだけでも苦労したはずですが、それを跳ね返す努力をし、こよなく野球を愛し、日本プロ野球、最大のヒーローのひとりになった人です。
弱いチームにいながらも、金田投手は別格の努力をしていることを、観客は充分すぎる程、知っていたのです。マイケル・ジョーダンもイチローも同じ線上に立っています。

スポーツに心を動かされるのは、勝った負けたへの関心だけではありません。人間の美しさを強く感じる場所だからです。
鍛え上げられた肉体。平常の域を超えた技。何度転んでも立ち上がる強さ。仲間とともに闘い励ます姿。敵を称える勇気、観衆に感謝する謙虚な気持。怪我を平然に変えて没頭する熱意。選手が見せるスポーツマンシップに感動しているのです。
勝ち負けは美しさとは関係ありません。生き様は勝ち負けを小さなことに変えてしまいます。

人間は美しいものが好きです。人間は美しいものに触れると元気になります。
恋をするときれいになると言われるのももっともだと思います。美しい心に触れるからです。人聞はそういう生き物です。
だから震災でひどい光景を見ると目をそむけたくなり、助けてあげたいと思うのも自然な気持ちの動き方なのです。

さらに美しさを追い求めて、努力すると、その努力が美しさに磨きをかけます。いいサイクルができて続くと、感動は勇気に変わっていきます。

自分をいじめる人もいれば、自分を大切にする人もいます。
本当に美しい人は、自分を大切にできる人です。
自分を大切にすることができるのは、周りを大切にできる人です。
結局のところ、自己チューとは、自分をいじめる人です。

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