Los Van Van - Havana City | DJ Martの「音楽夜話」

DJ Martの「音楽夜話」

音楽について…、
いろいろな想いがあって、それを誰かと共有したくて、ボチボチつぶやいて行きます。
僕が何者で、何をしていて、どこに向かっているのか、
この作業を通じて、明らかにしていきたいな、と…。

ボチボチよろしく。

今日の一曲は、Cuban Salsaの創始者的存在の偉大なバンド、
Los Van Vanの「Havana City」

Juan Formellが率いるこのバンド、1stアルバムが1969年というから、
すでにバンドキャリアは40年超!

まさにCubaを代表する「SALSA BAND」として、その名は世界中に轟いている。




http://letras.terra.com.br/los-van-van/1013195/

今でさえ、地元キューバでは“尊敬”を集めているが、
世界の評価と国内の評価では、微妙な部分がある。

元々“SALSA”という音楽が出来たのは、1960年代のNYとされている事から、
キューバの人々の間では、SALSAは“敵国”の音楽だった。

キューバ国内では、ソン、チャランガ、ティンバが主流で、
サルサはそれの“マネッコ”という意識があったように思う。

要は、我々の音楽を、かの国が“パクった”という感覚だったのかも知れない。

そんな風潮の中、それでも“売れる音楽”としてのSALSAは、彼らの“生活の糧”としては、
かなり有望株だったことは、想像に難くない。

そして、Los Van Vanは、キューバで最初に「SALSA Band」を名乗り始めた。
度々渡米し、その圧倒的なパフォーマンスを繰り広げ、
「キューバン・サルサ」という名前を、全米に轟かせたのだ!

「VAN VAN Live at Miami Arena」というアルバム(CD*2+DVD)がある。

このDVDの冒頭、Arena内で熱狂する観衆と、Arenaの外側で、
「Van Van帰れ!」というプラカードを持った“反対派”の群衆のせめぎ合いの様子が見て取れる。

こんな“時代”の中を40年以上も駆け抜けたバンドである。
“普通”であるわけがないw


Van Vanの面白いところは、
基本は“Timba”ながら、昔ながらの“Charanga”様式も残している。
つまり、ホーンセクションだけでなく、ストリングスやフルートが加わっているのだ。

勢いバンドの人数は多くなる。
ライブに行くと、20人くらいが出たり入ったりするので、正直何処までが正規なメンバーなのか、
良く解らん…w。


そんな中でこの曲を選んでみた。
このYoutubeは、アルバム「Llego... Van Van」の最終トラックとして収められているバージョンとは若干違うのだが、コチラの方がダンサブルだ。
$DJ Martの「音楽夜話」-Llego... Van Van
Llego Van Van (Dig)


ミドルテンポの伸びやかなメロディラインが美しい、珠玉の一曲と言えるんじゃないかな。

他はもっとタイトなサウンドばかりのVan Vanにあって、珍しくも素晴らしいトラックだ。

そうそう、
最新アルバム「Arrasando (2009)」のジャケット写真がまた素晴らしい!

$DJ Martの「音楽夜話」-Arrasando (2009)
Arrasando


見ていただくとわかるが、リーダーのJuan Formellがファンの手にサインしている。
多分、キューバのお祖母ちゃんの手にだ。

何とも心温まる写真じゃないか!

Van Van、これからも楽しみだ♪
今年も来てくれるのかな~。