3.11の大地震の影響~東京電力株(9501) その3~ | マーケットの今を掴め!FX・CFD東岳ライブ情報

3.11の大地震の影響~東京電力株(9501) その3~

3.11の大地震の影響~東京電力株(9501) その3~



損害賠償がどの程度の規模になるのかは現状ではわかりませんが、東京電力による補償
額は天災など不可抗力条項による政府補償契約の定める1200億円を超えれば「原子
力事業者による無限責任の賠償負担+必要と認めるときの政府の援助」となっています。
従って東京電力の負担はネゴシエーションというよりは政府がどう考えるかに依存する
でしょう。政府負担の主眼はあくまで被害者救済です。もはや賠償額が1200億円以
内で済むとは誰も考えていないでしょう。福島県の原発付近の住民への補償、周辺農家
への補償など直接的な被害だけでも膨大なものですし、補償の範囲に入るかどうか分か
りませんが、首都圏の計画停電の対象になった工場などの操業停止で生じる経済的損失
など、非常に大きなものになっております。


こうした負担の分担は言い換えれば損害賠償を、電力料金で支払うか、税金で支払うか、
つまり東京電力の受益者負担かあるいは東電と関係のない地域(日本中)も含めた国民
負担かという違いとも言えるでしょう。株価はこうした議論の中で株主の権利をどこま
で主張できるかにかかっているのではないでしょうか。こうした諸々の事を考えると解
らなくなってしまいます。日本の論調ですと、ここで東京電力株株主が大声で主張して
も世論の賛同を得ることは非常に難しいように思えます。




Ken