先日、お手伝いさせていただいた結婚式で



とっても素敵なキセキが起きました。




お父様のことがとても大好きなご新婦。



一足さきに海外で挙げた結婚式で



お父様とバージンロードを歩いた時の



幸せだったそのときの気持ちを嬉しそうに何度もお話してくだいました。





バージンロードを歩くご新婦とお父様のお写真も見せて頂き、


お父様の表情を見ていたら、



きっとお父様も愛する娘へ伝えたいお気持ちが



たくさんあるんだろうなぁと感じました。




花嫁の父こそきっと心に秘めた様々な想いがたくさんあるはず。



でも、なかなか披露宴の中で花嫁の父が想いを伝える機会はありません。





なければ、つくればいい。





というわけで、


ご新郎のご協力のもと




ご新婦のお父様へ連絡をし、



愛する娘へ伝えたい素直なお気持ちを



お手紙につづってきて頂くお願いをしました。




照れくさくて無理、と断られるのも覚悟していましたが



思いのほか、



「伝えたいことがたくさんありすぎてうまくまとめられるかな・・」



という前向きなお答え( ´艸`)




披露宴当日、お父様のお席へご挨拶へうかがいました。



「お手紙、、、、書いていただけましたか?」



そんな私の質問に



照れくさそうに胸ポケットから取り出したのは、



くしゃくしゃの紙。




それは、何度も何度も書き直し、



読み返した跡の残る



くしゃくしゃになったお手紙でした。





そのくしゃくしゃの手紙を見た瞬間



何だか色んなお父様の想いが伝わってきて



思わず胸があつくなってしまいました。





披露宴も終盤。




本来なら花嫁のお手紙の時間。





「ここで、新婦から感謝のお気持ちを込めてご両親へお手紙を・・



といいたいところですが、その前に・・」





お父様にスポットがあたります。




驚くご新婦。




ざわめく会場。





前代未聞の花嫁の父のお手紙の朗読です。




「娘が生まれるとわかった瞬間、嬉しくて嬉しくて・・」



「幼いころはおてんばだった君、怪我をしないか毎日気が気じゃなくて・・・」




溢れ出す愛が溢れた想い出話に



新婦も会場のゲストも涙を流しながら聞き入り



本当に温かい優しい空気が会場を包んでいました。





そして、こんなエピソードが。





「君は小学生のころ、学校でいじめに合っていました。



毎日泣きながら帰ってくる君。



学校に行きたくないと駄々をこねる



君を厳しくしかってしまったこともありました。



けれど、君が眠りについた後、



厳しくしかってしまったことを後悔しながら



君の寝顔を眺めながら



この子だけは何があっても守りぬかなくては



どんなことがあっても自分はこの子の味方でいようと



頬を撫でて語りかけていたものでした。」





このエピソードがお父様の口から語られた瞬間、




ご新婦は堰をきったように顔を覆って涙されました。




その理由はすぐにわかりました。



いよいよ、花嫁からのお手紙。




そのお手紙の中に



なんとこんなエピソードがありました。





「私が小学生の頃、学校でいじめに合っていました。



つらくてつらくて、学校に行きたくなくて



そうお父さんに伝えると厳しく怒られたこともありました。



でも、泣きながら私がお布団に入ってしばらくたつと



お父さんはそっと私の隣にやってきて、



私のほっぺたを何度も撫でてくれましたね。



その手があったかくて優しくてとても安心して、



明日も頑張ろうと思えました。




お父さんはきっと今日まで



私がすっかり寝ていると思っていたと思うけど、、



本当は私、毎晩、起きていたんですよ。




お父さん、あのときはありがとう」




そういって、にっこりとお父様のほうに笑いかけるご新婦。




今度はお父様が顔を覆って涙される番でした。







何十年ぶりに魔法が溶けたように明かされた



ある日の父と娘の素敵な記憶。





お父様からのお手紙と



ご新婦からのお手紙と



その両方のエピソードが重なった瞬間、

幼い新婦の頬を撫でて優しく語り掛けるお父様と、



寝たふりをしながらそんなお父様の気持ちを嬉しく感じている



父娘の姿が、その情景が鮮明に浮かんできて、、、



私は、、、、会場の隅のPA室の裏に隠れて、、、涙が止まりませんでした。。。





会場も



この素敵な偶然のキセキに感動に包まれ



父娘に贈る温かく優しい拍手がしばらく鳴り止みませんでした。





そこにいる人のすべての心がひとつになった瞬間。






~ One Heart Wedding  ~






まさに体感した瞬間でした。