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Rory Gallagher
Moonchild


誕生~テイスト結成・解散‏
ロリー・ギャラガーは1948年3月2日、アイルランドのバリーシャノンに生まれ、デリーを経て、8歳頃からコークで育った。 幼い頃にテレビでエルヴィス・プレスリーを観て音楽に目覚め、9歳頃、初めてのアコースティック・ギターを両親から贈られている。 レッド・ベリーやチャック・ベリー、ロニー・ドネガン、マディ・ウォーターズなどのレコードを聴き漁り、独学でどんどんギターの腕前を上げていった彼は、12歳の時に地元のタレント・コンテストで賞を取り、その賞金で初のエレキ・ギターを入手した。

そして1963年、15歳の時に、地元の楽器屋で中古の61年製フェンダー・ストラトキャスターを100ポンドで購入。(ストラトを選んだ理由は、当時から彼のアイドルだったバディ・ホリーが使用していたため。)アイルランドに上陸した初めてのストラトだとも、2本目だったとも言われている。

この頃、彼はすでにバンドに加入し、プロとしての活動を始めていた。1960年代半ばには、国内のみならず、スペインのマドリードの米空軍基地や、ロンドンなどにも演奏に出かけている。またその後、ドイツのハンブルクにも渡った。

1966年に彼は、地元コークでテイストを結成する(最初はザ・テイストと“ザ”が付いていた。)ボーカル&ギター担当のロリーを中心に据えたトリオだった。ギターの自由度を最大限に生かし、インプロヴィゼーションを重視したブルース・ロックが、彼らの目指すところだった。 そんな彼らを世間は、同じくトリオで、当時すでに大きな話題となっていたクリームの再来と称した。しかし、ロリーはハンブルク巡業時代にすでにトリオで活動していた。つまり、トリオという発想は彼のほうが先だったのだ。

ところで、1967年頃、アイルランドのダブリンで彼のストラトが盗まれた。10日後に市内の公園で発見されたが、雨風に打たれたせいだろう、酷い状態になっていたそうだ。このことから、彼のストラトの塗装が剥げ落ちたのは、長年の使用によるものではなく、このときの事件によるものだと見る向きもある。

さて、テイストは1968年にロンドンに進出するが、そこでロリー以外のメンバーチェンジが行われ第2期に突入した。彼らはクリームのマネージャーでもあるロバート・スティグウッドと契約を結び、その関係もあってか、1968年11月のロイヤル・アルバート・ホールでのクリーム解散コンサートでは前座を務めた。

テイストは1969年、同名アルバムでデビューを飾った。その人気ぶりは、マーキー・クラブの観客動員数を塗り替えたことや、ライヴを観たジョン・レノンが「素晴らしい才能を持った新人」と評したというエピソードからもうかがえる。またその年、ブラインド・フェイスのアメリカ・ツアーにフリーと共に同行した。

1970年には2nd『オン・ザ・ボード』を発表。その年のワイト島フェスティバルは、亡くなる20日ほど前にジミ・ヘンドリックスが出演したことで有名だが、5回ものアンコールを受けたテイストのステージも伝説となっている。しかしその年いっぱいでバンドは解散、ロリーはソロ活動を開始した。