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発達障害部門 第6位

特別支援教育部門 第6位


今回より新しいシリーズとして、発達障害の早期診断と早期療育をテーマにした連載を始めたいと思います。1回目は、栃木県で教育委員会を対象としたアンケートから浮かび上がった、早期療育開始への課題について記事にします。


栃木の新聞社では、県内の全27市町村教育委員会を対象に、発達障害の早期発見事業や、小中学校支援の現状についてアンケート調査したところ、「保護者への説明」を課題にあげる回答が一番多かったそうです。


ちなみにTOP3は・・・・

「保護者への説明」の24市町

「病院や療育施設など専門機関の不足」が20市町

「健診に従事する人員の不足」が17市町


専門機関で療育を始めるためには、保護者の認識が不可欠とのことなのですが、「障害がある」とストレートに伝えることに抵抗を感じる職員が多かったという事です。しかし、「『少し落ち着きがないようだ』といった言い方で気づきを促しても、中々伝わらない」と苦慮される様子が伝わってきます。


「発達障害児への早期支援は保護者の気づきが鍵となっており、

保護者に理解を促すための支援が行政などに強く求められそうだ」
記事ではこう語られていますが、

これはもう本当に難しいだろうなぁと、僕も想像します。



【保健所の親子教室での、父親参観のひとこま】

というのも、ちょうど半年ほど前ですが、

次男が通う保健所の親子教室の、

父親参加の日を思い出したからです。

そこでは、先生方が、親達に子どもの発達の遅れを説明するのに、

非常に気を遣って、やんわりと伝える為に、

大変、苦慮されているのを感じたのです。


この教室は、1歳半健診で発達の遅れが発見された子や、

保護者から希望があった子達が集まって、

保健師さんや保育士さんと楽しい時間を過ごしながら、

子ども達の成長を促して行こうという集まりです。


そして、父親参加の日は、その日だけ日曜日に開催され、

普段は母親が連れて行くその教室に、

父親が一緒に行くという企画だったのです。


ぼくは、最初、次男の普段見れない様子が見れるかと、

父親参観の様な気分で参加したのですが、

その行事の目的はそれとは全く違ったものだったのです。


最初の1時間ほど、みんなで遊んだあと、

父親だけが別室に移されて、

車座でミーティングの様なものが始まったのです。


父親10名ほどに、保育士1名で始まったのですが、

やがて保育士さんの話題は、風向きが変わってきます。

慎重に言葉を選びながら、

子ども達の事をやんわりと説明しながら、

要は、発達に遅れがある子達には、早期支援が重要であり、

親御さんの認識が大事であると伝え始めたのです。


ただ、その言葉には「発達障害」とか、

「障害特性」といったキーワードは一切なく、

周囲の様子としては、全くピンときていないお父さんも

多かったように感じました。


僕は、長男の事もありますし、すぐに何の話なのか感じ取ったのですが、

皆さんの様子に対しても、保育士さんもそれ以上は深追いする事もなく、

ある程度匂わせただけで、散会となったのです。


あとで思うと、ようやく母親に障害認識が固まってきても、

夫の理解をえられないと、

療育施設や保育所などに入れる事に反対して、

支援が進まないのだろうなぁと、思ったのです。


それで、父親にも認識してもらう為の行事だったのでしょうが、

余りはっきり言ってしまうと、かえって拒否の心理が生じるかも知れず、

保育士の方も、慎重にも慎重を重ねて、説明している様子でした。



【「障害」という言葉に捉われない、未来の展望】

ぼくは、こうした今の状況を変えていく為に、

ひとつ必要だと感じるものがあります。

それは、「発達障害を持った人生の将来展望」ではないかと思うのです。


この記事の課題を克服する為に必要なのは、

説明方法の確立ではないと考えるのです。


治療法も確立されていないこの障害ですが、
今のぼくは、そこを乗り越えていく方策が、必ずあるはずだと考えています。


ただそれは、未だ確立された手法になっておらず、

社会には、支援組織も支援法も、量質共に不足しているのが現状です。

この将来展望がしっかりとしていれば、

なにも遠慮がちに、伝える必要もなくなってくると感じるのです。


もっと言えば、成人した時に安定就労できる状況が出来れば、

この現状は、変えられると考えるのです。


今、世間では多くの支援団体が育まれつつあるようですが、

こうした支援が、公的機関やNPOなどの組織として、

しっかりと育っていくことで、この障害の未来はきっと変えられると、

僕は思っています。


次回は、幼児期における母親の置かれる現状について述べてみたいと思います。




市町の9割「保護者への説明苦慮」 発達障害で本紙アンケート 栃木

下野新聞 2011年3月1日



 未就学児を対象に発達障害の早期発見に取り組む県内全27市町の9割が、発達障害の疑いがあった場合の「保護者への説明」を課題に挙げていることが、下野新聞社が全市町に実施したアンケートで分かった。一方、就学先を決定する就学指導では過半数の市町が「保護者の意向を最重視している」と回答。発達障害児への早期支援は保護者の気づきが鍵となっており、保護者に理解を促すための支援が行政などに強く求められそうだ。



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