***********************
このたび東北大震災にて命を落とされました方々の
ご冥福をお祈りいたしますとともに、
被災されました皆様に
お見舞い申し上げます。
***********************
ずいぶんとブログをご無沙汰してしまいました。
音沙汰なしで、すみませんでした。
前回の記事では多くの励ましや、アドバイスをいただきありがとうございました。
大学の状況は複雑にからまって、継続中のようで、法律的に理不尽な流れも起こりうる可能性があり、しばらく公には発言せず、静かにしています・・・。
【ロンドン】
私、しばらく日本を離れロンドンにおります。
日本語のパソコンが壊れたため、コメントやメッセージのお返事が遅れて申し訳ありませんでした。
【津波のニュース】
3月11日に久しぶりに帰国するつもりで、朝6時30分にスターバックスでネットにつなぐと、目を疑うようなニュースが飛び込んで来ました。
「 東北に大津波 」
しばらく、自分が寝ぼけているのか夢を見ているのかと思いつつ、ニュースを検索し、動画を検索し・・・ショックで言葉を失いました。
当時、関西にも津波警報がでていて、急きょ帰国をとりやめた次第です。
数週間前から小さな地震の速報や注意報があり、
「日本は地震が多いんだよ。」
と友人たちに言っていた矢先、こんなことが起こるとは。
それ以来、ロンドンでは毎日のテレビや新聞のトップニュースが、日の丸を掲げて、日本の津波の惨状を伝えていました。
「The Independent」 という新聞は震災の2日後の日曜版で
「がんばれ日本、がんばれ東北」
(Don’t Give up, Japan. Don’t give up, Touhoku)
といった日本語のスローガンをあげて、
「街は消え、何千人もの人が亡くなった
・・しかし、日本は負けじと立ち上がり始めている。」
と紹介しています。
Ituneストアでも、ジョン・レノンやレデイ・ガガなどのアーチスト参加の
「Songs for Japan」
のチャリティ・アルバムが発売されるなど、これほど赤い日の丸のシンボルを、いたるところに見かけたことはこれまでありませんでした。
何気にはいったカフェでは、
「君の日本の家族や友達は大丈夫か。」
と、声がかかり、
ネットカフェに行くと、すぐに
「日本人やね。日本語のセッティングにしてあげるからね。
君の家族や友人は無事か」
と気遣いをしてもらい、
世界的にも稀にみる大災害なんだと、改めてことの悲惨さを感じるとともに、予想だしなかったあまりに大きな日本応援の反響に驚きました。
その理由の一つは、悲しみにくれつつも、静かに現実を見つめ、穏やかに助け合う東北の方々の態度に、日本の原点が垣間見られたからだと思います。
【団結する日本】
少し気分も落ち着いて、日本の状況を見渡すと、
「日本全部が一丸となってがんばろう。」
的なスローガンや活動をあちらこちらで目にするようになりました。
なんだかその団結の強さが西洋にも伝わってか、たとえば、アメリカの援助隊の方々の腕章に「友」といった言葉を見つけて驚いたりしています。
その一方、
「日本全体が津波ショックに不必要に萎縮してしまい、結果的に日本の復興を自ら遅らせている」、
といった海外からの意見も耳にします。
たとえば「礼と義」の文化が西洋に完全には理解しがたいように、西洋の考え方ががすべて日本にとって正しいとは限りません。
しかし、私たちはそろそろここで一呼吸おいて、それぞれ自分自身の生活に目を向けることも、状況をよりよくするために必要なことのように思います。
【愛国心】
ロンドンに出かけるようになってから、日本を西洋と比較してみることが多くなったのですが、その際、大きく違うと感じたのが
「愛国心」
でした。
謙虚を美徳とする私たちは、謙遜の尊敬語をもって日本のことを控えめに言いがちですが、向こうの方ははっきり自分の国を「自慢」し、自分の国が「基準」と考え、自分の国の過去の歴史を肯定的にとらえる方が多いです。
もちろん、私たちも日本人としての誇りをもっているのだけど、敗戦後、イデオロギーの煩雑な問題が絡まって、愛国心の足場をどこに置けばよいのか、とてもあいまいな状況だったように思います。
今回の地震は本当に悲しい出来事でした。
しかし、生き残った私たちはこの美しい日本をしっかりと立て直さねばなりません。
奇しくも私たちはこの悲しい出来事をきっかけとして、日本人は一丸であるという団結心と愛国心を確かめられたように思います。
現在、日本を取り巻く状況は非常にシビアです。
そして今回の悲しく痛ましい大災害。
攻撃される的として露呈した原子力発電所の脆弱性。
私たちは、これを機会に、これからの世界に起こるであろう様々な問題に日本人の誇りと愛国心をもって立ち向かっていかなければなりません。
そしてまた、結局はそれが意思半ばにして亡くなった多くの方々へのご冥福をお祈りし、ご供養をすることにつながるように思います。
涙をぬぐい、勇ましく。
「日本の底力見せたろやないかい!」 ですね。
京都白川では桜が満開を迎えています。
美しい桜を愛でる気持ちは、潔く散るからのみならず、純粋に美しいと感じるからだと思います。
ではでは。