これが、炎上ってやつ?なの? | 清水国明オフィシャルブログ「清水国明のブログ」 Powered by Ameba

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瀬戸内海のど真ん中
岩国と松山の中間あたりに無人島「ありが島」があります。
清水国明が日本一わくわくする無人島キャンプ場を造りました。
これまでの集大成、これからの希望です。
どうぞ遊びに来てください。
http://arigatou.p-kit.com/

そんなことになっているとは知らず、朝から二つ目の取材を終えて、

ゆっくり歩いて車に帰る途中、着信があった事務所に電話すると


「炎上しています!日本赤十字社からも電話入ってます!大至急電話してください!」


オタオタ。

聞いた番号へ何度も電話するのだけれど、つながりませんでした。


炎上、回線パンク、抗議、訴訟、泥沼化。


いやーなフレーズが頭をよぎり、プチプチと懸命にボタンを押しました。


日頃、この手のもめ事にそんなにビビる体質ではなく、むしろ相手がでかいほど、ヨーシとチカラが湧いてくるタイプなのですが、


この度は被災した子どもたちの支援、ただ一つその目的のために動いているのですから、こんなことでトラブっていては、子どもたちに、そしてこの支援に参加してくれている大勢の皆さんに申し訳ない。


言葉足らずの、もしくはよけいな言葉のブログのせいで、せっかくの皆さんの熱い想いを、ミスリードしてしまってはいけない、と焦っていたのです。


ようやくつながって、企画広報室の方が電話口に。


「清水国明ですが・・・」

「お待ちしてました!どうもどうも、お忙しいところ・・・」


事務所からの連絡で聞いたのとは違って、激しい抗議、というよりも

丁寧なお願い、って姿勢でした。


「大筋おっしゃっていることは間違っていないのですが、数か所だけ事実と違うところがありますので、そこを訂正していただければと」


事実に誤認があればそれを正すのは当然。


「過ちて改めざるこれを過ちと謂う」 (過ちは致し方ないが、過っても改めないのが、 本当の過ちという


のだそうです。


「日本赤十字の義援金は公共事業には使われていません。全て公平に被災者に分配されます」


そんな風に、公共のためにお金を配ることも公共事業なのでは、と一瞬思ったのですが、


「分かりました、そこは訂正しましょう。私の論旨は、今困っている被災者のために募金したのに、その義援金が今、使われてないということですが、そこに間違いは?」


「そこは間違っていません。災害がとても大きくて広範囲なもので、被災者の数が把握できてなくて、まだ分配できないのです」

災害が大きくて広範囲だから使えない災害義援金て、いったい?


「あと、全ての義援金が赤十字社へ集まる、とありますが、集めているのは赤十字社だけではありません」


「分かりました。それらは今すぐ訂正しますが、そのあと日本赤十字社さんをお訪ねしてもいいですか、いくつかお聞きしたいので」


「どうぞ」

てことになりまして、急いで車の中でパソコン出して直していたら、途中で電池残量なくなって、近くの喫茶店に飛び込んで「で、電源ください」と訳わからないこと叫んでました。


芝大門にあるという日本赤十字社を目指したのですが、思っていたより大きかったので、かえって見落としてその周りをグルグルしてしまいました。


大勢の人がザワザワしている広い企画広報室へ入っていくと、ちょうど私が訂正したブログ記事をプリントアウトして、みんなで回覧してたところらしく、


おっ本人が来たっという、驚きの視線が一斉に集中。

次に何が起きるのか、とちょっと身構えるような、ピンと張り詰めた空気に。


こんな時も、私はつい笑顔つくってしまうんですね―。

「どーも、清水です」


奥の方から電話で話した責任者らしき人が走って出てきて、別室へ。


そこでのやりとりの結論は、「なんだ、結局わからんのか」でした。



やりとりを、要点だけ。


(清水国明・以下国明)義援金の現状は?


(日本赤十字社・以下日赤)義援金はまだどこにも分配されていない。

その理由は広範囲な災害のため集計ができず、分配の委員会が発足されないから。それが立ちあがったら、義援金はすべてそこにお渡しする。


(国明)その会は誰が組織して、誰が委員を任命するのか?


(日赤)国の主導だが実に沢山の部署が絡んでいて、ここがやっていますとは言い切れない。


(国明)その分配を決める委員は誰が?


(日赤)行政関係や各放送局、有識者、など。日本赤十字社もその一員。被害の程度によって金額を決めて分配する。


(国明)では、その肝心な委員会は、いつ立ち上がる?


(日赤)分からない、広範囲な災害なので。

日本赤十字社は皆さんの義援金をお預かりしている立場なので、一刻も早く委員会が組織されるのを望んでいる。


(国明)そんな仕組みになっていることを知らない人が多い。今後募金を集めるとき、この義援金は今すぐに使われることはありません、と表示するつもりは?


(日赤)「・・・・・・」


(国明)この義援金を、今すぐ動いている組織、団体などの活動支援に使うことは?


(日赤)ない。


要点だけ書き出すと、非常に殺伐とした感じになりますが、終始にこやかな対応をして頂きました。


このレポートにしても、さらに誤解や勘違いが生じる恐れがありますが、今後は連絡取りあって是正してゆきましょう、ということになりました。


本日現在までで集まっている義援金は506億円ですと。


災害対策本部を案内してもらいました。

忙しく電話対応している人たち。


日本赤十字社も、そこで働く人たちも、この災害の被災者を何とか助けたいという熱い想いは、私たちとまったく同じだと思います。



ただ、組織が大きくて、義援金がとてもたくさん集まり、そして災害が広範囲であるという、すべてのスケールの過ぎた部分が色々な問題を生みだし、


さらに長期化することで蓄積された負のマグマが、いつか大きく噴出するのでは、という危険をはらんでいると感じました。

そのスモールサイズですが、私たちにもまったく同じような危機、問題が生じてくるのでしょう。


心して、誠実に、粘り強く、自分のミッションに集中することにします。


結果として、日本赤十字社さんとお話できる切っ掛けを作ってくださり、

皆さん、本当にありがとうございました。