PDJ決勝でみっちゃんを6-0のストレートで下し、PDCワールドチャンピオンシップへの出場権を得たAnnieこと橋本守容選手。
プライマリーラウンドでダーツの本場・イングランドのマット・パジェット選手を4-2で下し、1回戦でPDCランキング10位のギャリー・アンダーソン選手と対戦し、0-3で敗れましたが、昨年のHALこと村松選手と同じくワールドチャンピオンシップの舞台でしっかりと結果を残してくれました。
その2試合がyoutubeにアップされていたのでご紹介します。

◎2011 PDC - WDC (Padgett vs. Hashimoto) 1 / 2


◎2011 PDC - WDC (Padgett vs. Hashimoto) 2 / 2

この試合はセットではなくベストオブ7の4レグ先取で行われたのですが、Annieは日本での試合と同じようにリラックスしてマイペースで投げていたのが本当に驚きました。
まるで緊張している素振りを見せていませんでした。
本場イングランドの選手でPDCランカーでもあるパジェット相手に堂々の試合運びです。
ちなみに試合前のオッズはパジェットの500倍に対して、Annieは1000倍ですから、いかにこの試合がアップセットだったかがよく分かろうというもの。
あ、ちなみにパジェットの使用ダーツは、フィル・テイラーのフェイズ5もしくはHEROのJOHN LOWEでした(笑)。
後攻スタートで1レグ目は19ダーツで相手に上がられましたが、ワンチャンでインブルを惜しくも逃したレグ。
2レグ目は相手にワンチャンも与えずに18ダーツでキープ。
3レグ目は双方削りに苦労しつつ終盤のパジェットの140が効いて21ダーツでキープされます。
このままキープで進むと後攻スタートのAnnieには不利なのですが、ここからがすごかった。
4レグ相手がチェックアウトできないところでしっかりトップにアレンジして15ダーツでキープ。
5レグ目相手が177まで削ったところで大きな180!で先にチェックアウトして14ダーツでブレーク!ついにリーチを掛けます。
そして6レグ目はAnnieのステディなダーツにすっかり調子を崩したパジェットを尻目に17ダーツでキープして4-2の大勝利。
87.30の3ダーツアベレージは立派なものです。

とにかく試合を通して「Oh!oh!oh! Hashimoto」コールの多さには驚きました。アウェイなはずなのにまるでホームのような雰囲気でしたね。
この試合でAnnieはしっかりと本場の観客の心をつかんだようです。


◎2011 PDC - WDC (Anderson vs. Hashimoto) 1 / 3


◎2011 PDC - WDC (Anderson vs. Hashimoto) 2 / 3


◎2011 PDC - WDC (Anderson vs. Hashimoto) 3 / 3

ナイトセッションのギャリー戦。結果は0-3で敗れたのですが3ダーツアベレージは87.69。
180を3回も出して相手がPDCランキング10位という不幸な組み合わせでなければ、と思わせる試合でしたね。

この試合は入場の時点で「oh!oh!oh! Hashimoto」コールの大合唱で迎えられたAnnie。
なんとアンダーソンがブーイングで迎えられ、アンダーソンの入場中もハシモトコールが鳴り止まないという会場の反応。なんとすばらしい。
割とメンタルに弱いアンダーソンなのでこれでカリカリ来てくれればよかったんですけどね。さすがにランキング10位。

オープニングレッグで180!しかし試合の出だしがスローだったのが響いて16ダーツでキープされてしまいました。2レグ目は相変わらず出だしに失敗したAnnieに対し、アンダーソンが大きな180。これが響いて相手にアレンジする余裕を与えてしまい13ダーツでブレークされてしまいます。3レグ目にアンダーソン2つ目の180。先攻にこれ出されると辛いですね。このレッグはアンダーソンの解説の言ったとおりファンタスティックなダーツで12ダーツで落とし、1stセットをストレートで落としてしまいます。

2セット目、先攻セットでしたが、1レグをフィニッシュを2ミスし相手にブレークされてしまいます。
2レグ目は相手のステディなダーツに完敗で15ダーツでキープされ、3レグ目はやはり出だしの悪いAnnieに対してアンダーソンが3回目の180。1回戦から飛ばしすぎだ、アンダーソン。と思ったらAnnieがここで180返し!!これはすごかった。2セット目3レグ時点でアンダーソンの3ダーツアベが111に対してAnnieが91。結局このレグもブレークされて2セットもストレートで取られてしまいます。

なんとか一矢報いたいAnnieの第3セット。1レグ目でAnnieの180!この試合3つ目です。ブレークのチャンスだったのですが、やありアンダーソンが良すぎて結局キープされます。
これだけ打っても追いつけないって、Annieにとっては感じたこと無い感覚だったんじゃないでしょうか?2レグ目もやすやすとブレークされて後がありません。ダブルが67%ってすごすぎアンダーソン。
ハシモトコールの中Annieも必死に戦いましたが、最後までアンダーソンは崩れずに結局1レグも取れずに3-0のストレートで敗れてしまいました。

敗戦後のステージでのインタビューで、会場のファンに大してコメントを求められ、
「Thank you! Everybody Thank you!」と応え、
来年もこのステージに帰ってくるのを期待しているという言葉に
「I hope so!」と回答。
グッドルーザーとしてAnnieはハシモトコールに包まれて退場していきました。

残念な結果ですが、この敗戦でAnnieには得るものは本当に多かったんじゃないでしょうか?
本当に面白い試合でした。
Annieお疲れさまでした。素晴らしい試合をありがとう。