昨日、イシハラ都知事「不出馬」というリーク報道?が流れました。

なおもこの人物に居座られる懸念の払拭自体は大歓迎すべきことですが、この12年間の「東京からの日本破壊」と、蹂躙、断ち切られた人と人の絆からすれば、「パンダが東京にやって来て、イシハラ都知事が去りました、めでたしめでたし」、といったおとぎ話で終わる筋の話では到底ありません。

なお、わたし個人は、この不出馬話をまだ確信していません。
後出しじゃんけんに関しては他の追従を許さない都知事のこれまでの行状を思えば、容易に信じがたいところがあります。

それに、もし本当に彼が出馬しないとしても、もちろん安心していません。

イシハラ都知事の暴言や権力の専横による人権蹂躙(心身・経済面・社会的立場など多面的被害を数限りない人に与えたこと)や、押すたびにコインの落ちてくる破滅的危機を招くスイッチの乱打が今後なくなったとしても、無数に埋め込まれた地雷とトロイの木馬とこれから闘って行かなくてはなりません。

教育破壊(生徒と先生への弾圧)や、福祉破壊(「福祉は贅沢」の思想による)や、青少年健全育成条例に代表される人権弾圧政策、その一方での200億円をドブに捨てたオリンピック招致騒動やおよそ素人発想のモデルで大火傷を都民に押し付けた新銀行東京(公共事業での不動産証券化の受け皿、との噂も)などの放蕩パフォーマンス、兆円単位の天文学的な赤字を隠す臨海都市開発、高尾山へのトンネル、大深度の外環道での地下水脈断絶、築地市場の官製地上げと激甚汚染地への移転構想などを初めとした、乱開発による有形無形の共有財産売り飛ばしのツケと環境破壊・・・これらの負の遺産、反物質とも言うべき遺産と向かい合うには、途方も無い努力が必要となります。

さらに、この頃は多くの方に知られるようになりましたがさらに東京の問題が根深いのは、東京都知事とは、12兆円を超える一般・特別会計からなる国家の大統領選にあたる権限を有する(地方自治法)ことです。

そして、この濁流のような利権により毒を盛られた皿となっている首都には、地方から召し上げたお金で、美しい砂糖菓子のような装飾が施され、一部の人の懐が肥え太り、これもまた、中央と地方との連帯を断ち切る仕組みとなっています。

ともかく、過去からの一定の経緯はあるものの、利権と博打とモラル破壊の場にこの首都を持ち込んだことにイシハラ都知事12年が果たした役割(ある側から見れば功績)は計り知れません。

大げさに聞こえるかもしれませんが、12兆円の潜在的利権に食い入ろうとする勢力と闘うには、まさに命をも惜しまない信念、戦略、それに狡猾なやり口に騙されないための知恵ないしブレーンも必要です。

よしんばイシハラ都知事がもう出馬しないとしても、暴走イシハラ列車の後に、ご丁寧にも同じ地獄行きの線路を走る「振替輸送候補」もすでに名乗りを挙げています。
純正振替輸送候補には、松沢神奈川県知事(ご存知の通り、郵政民営化研究会の呼びかけ人です
ね)の名前がニュース(リーク報道)にあがっています。非純正の、イシハラ政策を踏襲する候補も、多数見て取れます。

どう考えていいのか、混乱とともにがっくり来ることおびただしいですが、それでもわたしたちも、白馬の王子・王女の登場と新知事の胸のすくような活躍を待つような、「お任せ民主主義」のスタンスではいるわけには当然いきません。

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なお、このイシハラ都知事という存在をキラーコンテンツ(?)の材料として抱える産経(^^;など、未練たっぷりの御用報道を垂れ流していますので参考のため、引用しておきます。

産経
都民に驚きの声 なお翻意求める意見も
2011.2.22 23:44
http://sankei.jp.msn.com/region/news/110222/tky11022223450019-n1.htm

 22日、突然伝わった石原慎太郎知事の次期東京都知事選不出馬に、都民から驚きの声が上がった。だが、この日は知事から正式な表明はなく、行政や議会関係者は戸惑いもあり、なお出馬を求める意見も出た(管理人注:どれだけ?)

 大田区の自営業、横沢史和さん(66)は「風見鶏みたいな政治家ばかりの中で、石原知事のようなりんとした人が必要だ。ブレーンをうまく使い、自分が立てた政策を実現させる力がある石原知事は、都のリーダーとしてよかったのだが。残りの知事候補者は心もとない」と心配そうだった。

 都内のある小学校長は「石原知事は公立小中学校の国旗国歌問題などで毅(き)然(ぜん)とした態度をとり、最後のとりでだった。絶対にはしごを外さない人で、私たちも安心して教育を進められた。せっかく都全体の教育が正常化に向かっているのに(管理人注:うわーすごい。土肥先生、お読みになっているでしょうか?)、あと1期くらい頑張って」と惜しんだ。

 土屋敬之都議(日本創新党)(管理人注:これまでの言動と民主党除名の経緯などについてはWikipediaにも詳細あり)は「都官僚を制御して、ディーゼル車の排ガス規制、東京マラソンの開催、認証保育所(管理人注:これも検索でいかなる代物か分かります)の設置などのアイデアを出すブレーン(管理人注:こんなブレーンはいらない)を持つ人材は他にいない。石原さんのような国家観(管理人注:口先の勇ましさと行動は日本売り、というのが国家観)を持った指導者が担わなければ、日本崩壊(管理人注:その張本人の一人なのに)の序曲が始まる」と憂いた。
(管理人注:いけません、ついコメントが熱くなってしまいました(苦笑))

 この日、都内のホテルで行われた自民党都連の総決起集会に出席した同党豊島区議団の村上宇一幹事長は「石原知事に出馬を求める言葉が数多く出て、会場は割れんばかりの拍手だった(管理人注:へえそうですか)。23区の幹事長会も文書で出馬を要請している。(知事は不出馬を石原伸晃自民党幹事長を通じて支援者に伝えているが)親子の会話(管理人注:非実在会話じゃないでしょうねえ)の細かいことはわれわれには分からない
」として、多くの自民系区議らは、知事の翻意に期待をしているはず(管理人注:この人に期待しなくてはならない自民党)だと述べた。

 五輪招致などで行動をともにしてきた山崎孝明江東区長(管理人注:盟友で息子の選挙応援にも都知事が応援。なお、豊洲新市場開場でもろもろ期待中ということです)は「石原知事はまだ国や都の先行きを憂えている」と話し、出馬の可能性は否定できないとした。



TOKYO MX (←管理人注:東京都が大株主です)
自民党都連「総決起の集い」 石原知事、ここでも進退に触れず
2011年2月22日
http://www.mxtv.co.jp/mxnews/news/201102227.html

 都知事選をめぐって各党のけん制が続く中、自民党都連は「都知事選・統一地方選挙総決起の集い」と称した大規模な集会を開きました。渦中の石原知事も出席しましたが、自らの進退には一切触れませんでした。
 都内のホテルで開かれた集会には国会議員や都議会議員、支援団体などおよそ4000人が集まりました。集いの名前にも付けた知事選について谷垣総裁は「自民党にとっては命綱の選挙。首都・東京で頑張っていただく。何よりも心強いのは、石原都知事が来て自民党を励ましてくれるのは本当にありがたい」と述べました。一方、石原知事は「再生を期するための大きな取っ掛かりになる統一地方選挙です。谷垣総裁、頑張ってください。幹事長も俺の言うこと少し聞いて乱暴なこと、やれ」と述べるも、この席でも自らの去就には触れませんでした。
 都連会長でもある石原伸晃幹事長は党全体への支援を呼び掛け、都知事選そのものには触れませんでした。

 一方、きょう一部報道で「石原知事が出馬しない意向を固め、息子で自民党幹事長の石原伸晃氏が関係者に伝えた」と報じられました(管理人注:リーク)
 「決起の集い」に出発する前の石原知事は報道陣の問い掛けに「知らないね。読んだこともない。(新聞報道に)出てるの? ニュースソースはどこなの?」と答え、息子の石原伸晃幹事長(都連会長)が支援者に伝えたと報じられていると聞くと「伸晃? きのうは『出ろ』って全然逆のこと、電話がかかってきたよ。もういいよ、決めるときは決めるから」と述べました。その、自民党都連会長でもある石原伸晃幹事長は「僕は誰にも聞かれていないし、(不出馬という)話ももらっていません。きのう、都連の幹部と話をしに行って、そのときの感触は先週よりは悪くなかった」「(石原知事本人は、出馬するかどうか)決めてないと思いますね」と述べました。(管理人注:スピンの様相)
 先週末から“出馬準備”“不出馬”との報道が錯綜する石原知事周辺ですが、知事はこれまでに自らの進退を来月11日の都議会最終日までに明らかにする趣旨の発言をしています。


産経
都庁「誰が来ても都政厳しく」
2011.2.22 22:09
http://sankei.jp.msn.com/region/news/110222/tky11022222310017-n1.htm

「不出馬は事実なのか。都政はどうなる」。3期12年を強烈なリーダーシップで牽引(けんいん)してきた石原慎太郎知事の不出馬情報で都庁内は22日、大きく揺れた。(管理人注:都職員の7割強がイシハラ都知事の続投を願っていないという調査や、表立っては都政を強行に推進する部門で、特段政治的活動に興味のない方も都知事にそうした思いを持っていない方が多数いるという事実を、ここに付記しておきます)

 折しも、8日に開会した都議会定例会の本会議が同日も行われた直後だった。

 石原知事は職員を前にした訓示などで、ことあるごとに「東京は日本の頭脳で心臓。現場を持っている東京都がしっかりしないといけない」と発言。石原知事のリーダーシップに影響を受けた職員は多く、「石原知事以上に指導力がある人はいない。誰がきても厳しい都政運営になる」(都幹部)と漏らした。

 22日の退庁時には、多くの報道陣が石原知事を囲んだ。

 不出馬の報道に対して、「知らないねえ。ニュースソースはどこ?」と“逆質問”。自民党の石原伸晃都連会長の名前が挙がると、「昨日も出ろと言っていたし、さっきも言われた。全然逆のことで、電話かかってきたけどね」とかわした。

 その後も進退についての質問が続いたが、「もういいよ。決めるとき、決めるから」と話し、足早に都庁を後にした。

ここからはさらに参考:
朝日
石原都知事、4選不出馬の意向 3月上旬にも正式表明
http://www.asahi.com/politics/update/0222/TKY201102220206.html

 東京都の石原慎太郎知事(78)が、4月の都知事選に立候補しない意向を関係者に伝えていることがわかった。自民党などが4選出馬を求めているが、3月上旬にも正式表明したい意向だという。不出馬が確定すれば、同党は新たな候補者選びが急務となる。民主党などの人選にも影響を与えそうだ。

 石原知事は22日までに「出る気はない」との意向を親しい関係者らに伝達した。ただ、長男で自民党幹事長の石原伸晃氏や自民支持団体が出馬を要請しており、こうした事情も考慮して最終的に判断するとみられる。

 石原知事は衆院議員を1995年に辞職後、99年の都知事選で初当選。2003年は308万票で再選、07年も280万票余りの大量得票で3選を決めた。07年に立候補する際、「最後のご奉公」と3期での引退を示唆したが、昨年春以降は「政治は一寸先は闇」などと述べ、進退についての明言を避けていた。

 石原都政を支えてきた自民党は1月、4選をめざして立候補を促す方針を決め、今月18日には同党を支持する業界団体などが知事に出馬を要請。伸晃氏も「ぜひ出て欲しい」と自ら立候補を求めているが、知事は「結局は私が決めること」などと繰り返してきた。

 石原知事が不出馬を最終決断すれば、自民党は新たな候補者の人選を進める。民主党は「勝てる候補」と目される蓮舫行政刷新相(43)の立候補が不透明な中、複数の人物に打診している。石原知事の不出馬で選挙情勢が大きく変わることから、今後の人選にも大きな影響が出るのは確実だ。

 都知事選をめぐっては、前参院議員の小池晃氏(50)=共産党推薦=と、外食チェーン大手ワタミ創業者の渡辺美樹氏(51)
が立候補を表明している。東国原英夫前宮崎県知事(53)や松沢成文神奈川県知事(52)らの名前もあがっている。

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