エネルギー問題を再認識しよう~将来のエネルギー確保 | マーケットの今を掴め!FX・CFD東岳ライブ情報

エネルギー問題を再認識しよう~将来のエネルギー確保

4連続コラムの2日目の本日は、昨日のコラムを受けて、それでは2050年に向けてエネル
ギーをどう確保するか?を考えてみたいと思います。


空虚な議論を避けるために、まずは現実の状況を今日を確認したいと思います。中東・北アフ
リカの政変が起こる以前から原油価格は1バレル100米ドルに近づいていました。それに
今回の巨大地震と大津波による福島原子力発電所の悲惨な事故により、原子力発電の将来は
危ぶまれており、エネルギー事情の悪化が懸念されて、具体的には日本での福島原子力発電
所の生産分が火力発電所の生産能力で代替される事を見越して原油市況が上昇しました。私は
2050年の世界経済規模は新興諸国主導により現在の約3倍となると予測していますが、こ
の予想通りに世界経済が拡大するには経済活動の拡大と密接不可分なエネルギーの新規需要分
の確保の問題に対して、先進国はもとより、新興国が、どのように対応していくことになるか?
にかかっていると思います。地球上にエネルギー資源の制約が仮にもなかったとしたら、現在
と同じようにエネルギーを使い続けることが出来ますが、その場合、経済規模が3倍になるた
めには以下条件が必要になると考えられます。


・新興諸国の可処分所得増に伴い、約10億台の自動車の増加が見込まれ、それを動かす為に
必要な燃料として1日当たり1億9千万バレルの原油が必要となることから、原油需要は現在
と比べ110%増となるものと見込まれます。


・新興諸国の成長により、総エネルギー需要がおよそ2倍になるでしょう。


・大気中の二酸化炭素が2倍になりえます。ちなみにこれは、安全とされる気温上昇の許容
範囲内での二酸化炭素レベルの3.5倍に相当します。




Ken