【にほんブログ村】 クリック励みになります!

教育ブログ 第1位

発達障害部門 第1位

特別支援教育部門 第1位


今日は久々に障害告知について触れてみますね。

佐々木正美先生の新刊

「 アスペルガーを生きる子どもたちへ  :日本評論社」に、

障害告知に反発した親御さんの、その後の後悔の念

・・・が語られていますので、ご紹介しますね。



【まずは、本のご紹介】


育児パパのあったか・やさしい発達障害談義-sasaki

さて、この本のタイトルを見ると、

どうみても子供向けの本のようですよね。

でもね、この本、どうよんでも、

親御さんや支援者、教師向けの本ですね。


発達障害を持つ子達を、どのように見守っていくべきか

そこが、ほんとうにやさしく語られています。

また、障害の特性のところで、

他の本には余り触れられていないような、

生活面で本当に当事者が困っている事などについても、

多くのエピソードを交えて、紹介されています。


実は、僕はこの本をまだ、2/3ほどしか読んでいません。

でも、ここで紹介したくてしょうがありません。

というか、1/3を読んだあたりで、もう紹介したくて、ウズウズしていました。



【告知に反発した親御さんの後悔】

さて、本題に移りますね。


この本で佐々木先生は、

「親は最大の愛情を持って

 『理解者になりたい』と思いながらも、

 同時に偏見者になってしまう」と書いておられます。


ぼくは、この文章を、ちょうど、朝の通勤電車で読んでいたのですが、

思わず、目頭が熱くなり、不覚ながら、頬を涙が伝ってしまいました。


自分と息子の小学1年生の春ごろの事を思い起こしたからです。

また、グループワークでお聞きした、

多くの親御さんのお話を思い出したからです。


「我が子を二次障害にしたい」

と思って子育てをする親御さんは決していません

でも、残念ながら、

世間にはそうなってしまっている親子が、

沢山存在するのも事実です。

先生はそこを指摘されていると、感じました。


本で紹介されているある親御さんは、

「(今)30歳を過ぎた息子は、幼児期に自閉症と診断を受けました。

 その時に、『そんなはずはない』という気持ちと、

 『そうであっては困る』という気持ちが入り混じって湧き上がり、

 ~(中略)~

 『自分の努力によって、この子を自閉症でない子どもに

 育て上げよう』、そう決心しました。」

と語られています。


そして、

「それからなんとか治そうと、必死にやってきたところ、

 我が子は、二次反応をいろいろと起こしてしまいました

 それは大変ひどい状況になってしまったため、

 家庭では、とても一緒に暮らすことは出来なくなってしまいました。」

と告白されたのです。


この親御さんは、最後に

私はみなさんに勇気をふりしぼって話しているのです。

 どうか、こういう間違いをなさいませんように。

と語られたそうです。


冒頭の佐々木先生の言葉は、

この親御さんの状態の事を語られたものなのです。


【我が家のケース】

うちの息子が小学1年生の春ごろ、ぼくにも思い当たる状況がありました。

夜、帰宅して、宿題をみていると、とんでもない間違いを繰り返すのです。


今に思えば、視知覚認知の問題がまだ大きかったからなのですが、

当時は、それが不真面目集中力のなさにしか見えませんでした。


本読みをすれば、勝手読みはするし、行は読み飛ばすし、

算数の文章題を解いていると、

答えを考えているうちに、

どこの問題を解いていたかも判らなくなって、

折角解いた答えを、全然ちがう問題の解答欄に書こうとするのです。


それでよく、

「もっと集中しなさい!」

「真面目にやりなさい!」

挙句には、

「ふざけるんだったら、もう宿題も学校もやめなさい!」

などとひどいことを、言ってしまったこともありました。


でも、そうしたことが続くうちに、

「これはどうも何かおかしい・・・・」

「こんなことを繰り返していては、息子のためにならない」

「でも、どうしたらよいのだ・・・」

・・・・と、葛藤する日々を送っていました。


きっと、あれをあのまま続けていたら、

息子は、今、もう既に、二次障害を抱えていたことでしょう。



今思えば、


発達障害児を「普通の子」にしようと、


努力する事が、


悲しいかな、アダとなってしまう


ということなのです。



【普通の子にするのではなく、その子なりに得意を伸ばしていく子育て】

発達障害児には、その子なりに、必ず得意な事があるようです。

苦手がある分、人よりすぐれた能力も持っているのです。


うちの子の場合は、図形の視知覚認知能力が高いようです。

簡単に言うと、パズルや立体工作がとても上手です。

この能力は算数の分数・少数や、桁の換算能力にも活かされます。

要は、計算が速くなるのです。


間違い探しが得意な子は、

編集の校正の仕事に向いているかもしれません。

絵が得意な子もいます。

音感に秀でている子もいます。


発達障害児には、その子なりに、何か良いところがあるので、

そこをどう伸ばすかと考えてあげていただきたいのです。


その際、苦手な事、出来ないことは、

「治す」「克服する」のではなく、

「問題にならないように、どう工夫して、対処するか」

考えてあげていただきたいのです。


こうした工夫のノウハウは、徐々に蓄積されています。

保健師や保育士、一部の教師に聞いてみると、

解決策が見つかる場合もあります。


「苦手が治るように努力する」と考える事は、

時に子どもを苦しめます

「苦手があっても、対処法を知っている子」に育てる事が、

発達障害児に必要な事だと、僕は思うのです。


こうしたことを子育てでやっていくためにも、

もしお子さんに障害があるのなら、

まず、親が受容する事が、すべての始まりになります。

そこが出来ないと、冒頭の親御さんのようなことに、

この障害は、ほぼ間違いなくなってしまうようです。


どうか、勇気を出して、お子さんの状態を、

ありのままに受け入れていただけたらと思います。


それが全ての始まりとなるのですから・・・・。


みなさんのクリックが大変励みになります!

ぜひ、ポチっとご協力をお願いします。

【にほんブログ村】携帯はこちらをクリック!


にほんブログ村 メンタルヘルスブログ 発達障害へ    にほんブログ村 子育てブログ 自閉症児育児へ

【告知です!】

発達障害支援:大阪家族限定グループワークのご案内


本文でご紹介した本です。


佐々木正美先生の新刊

「 アスペルガーを生きる子どもたちへ  :日本評論社」



アマゾンへ-sasaki

「自閉症の人が、自閉症のまま、

幸福に生きていくことが出来るように」

そんな願いを込めて書かれた本だと、

僕は感じました。


最大級のおすすめ本です!