大雪に思う。 | 大桃英樹の「それでも夢を見よう」

大雪に思う。

昨日、ツイッターは大雪の話題で大盛り上がり。
「まったく、みんなこの程度の雪で大騒ぎしちゃって」
と僕がつぶやくと、
「いや、あれはみんな実は大雪を楽しんでいるだよ」
友人が言った。
なるほど。
確かに「大変だ」という割りにそのつぶやきのトーンに暗さはない。
そうか、
台風が来るとき、ワクワクするのに近いのかも。

冬の南会津。大雪。
これぞ南会津の冬。楽しめばいい。

人と人との距離感をもう少し近づけたい。
物質社会がまだ十分でなかった頃、田舎の人間は力を合わせることを尊んだ。
偏狭であるが故の生きる知恵だった。
利便性や効率性以上に、集合体の意識を統一し、問題をみんなで解決する道を大切にした。

きっとそこに何もない南会津の強さがあった。
みんなで生活を楽しもうと、自分たちで歌舞伎を演じてみたり、歌を唄い、踊りを舞った。
「自分たちで創り上げる」意思がそこにはあった。

翻って現代の僕たちの生活はどうだろう。
みんなで話し合って解決すべき問題はそんなになくなった。
モノも困らない程度に溢れている。
一昔前、みんなが求めていたこれが「豊かな生活」。
モノに困らない、利便性の高い社会。
でも、そこになくなったものがある。

それが、人と人との結びつき。
そして、「自分たちで生活を楽しもう」という考え方。

南会津の冬に雪がつきもののように、
僕たちの生活やそれに対する考え方もこの土地にあうものでいいんじゃないか。
ここに生まれ、ここに生きる意味を考えよう、話してみよう。
ちょっと周りの人との距離を近づければ、ちょっと変わるんじゃないか。
南会津らしい考え方と生き方をみんなで語り、模索して行きたい。