明日は納会ですが、私が記憶する限りではマネックス創業以来初めて、納会の日に出社せず、今日から休みを取ることにしました。遠いところで生活する、私の一番大切な友人に会いに行くためです。一足お先に年末休暇、皆さま申し訳ありません。この年末年始は、久し振りにスキーをしようと思います。元来スピード・フリークのところがあるので気を付けなければ。

 年末のスキーで思い出すのは、随分昔、調べたところ19年前の1991年12月30日、納会の日に私はスキーをしていました。未だ前職の外資系投資銀行でトレーダーをしていた頃です。あれはどこだっただろう?斑尾でしょうか。光景ははっきりと憶えているのですが、どこだったかは覚えていません。気持ちよく滑っていたお昼前、ふと気付くと私の名前が何度も何度もゲレンデでスピーカーから呼び出されていました。何事だろうと思ってゲレンデの事務所のようなところに行くと、もうずっと呼び出していて、そろそろ諦めようかと思っていたとのことでした。東京のオフィスの同僚T氏から、至急電話くれとの伝言でした。

 さて、何事でしょう?電話してみると、なんと納会の日の午前中、私が滑っている間に、日銀が公定歩合を切り下げたのです。5%から4.5%に。「おおき、どうする?」-当時の私は、かなり大きなポジションを持っていたので、心配して知らせてくれたのです。本人に聞きに来るところが、現代のリスク管理態勢では考えられない牧歌的な感じですが、何せ公定の短期金利が5%もあった時代のことですから一昔も二昔も前のことです。どうするもこうするも、納会の日にそう云われたって、しかも多分その時点で既に取引所は閉まっていたか閉まる直前だったので、いずれにしろ流動性は少ないし、どうしようもできないし、無理に何かしたってロクなことはないに決まっています。「放っておきましょう」-そう云って私はまた滑っていたのでした。そして発会の日は、大忙しで新しいポジションをせっせと大車輪状態で作ったのでした。懐かしい昔の話です。

 そんなことはまさか今回は起きないでしょう・・・って、起きる訳がありません。下げようにも下げる金利もないし、上げようにも上げられる状態では到底ありません。いいんだか悪いんだか、安心して滑ってきます。明日もちゃんとつぶやきは書きますよう。ではまた明日!