中国、野菜値崩れ
最近、上昇が目立っていた中国の野菜価格が、一転して、値崩れしている。
昨年、インフレ抑制策として農家に増産を奨励したところ、一部の野菜が供給過剰となったことが背景にあるものの、日本の原発事故で放射性物質の付着への不安が出て、消費者の野菜離れが進んでいることも一因だ。
中国政府は大手スーパーに対し野菜を積極的に販売するよう指示しており、野菜価格の乱高下に翻弄されてい
る。
商務省のデータによると、4月第4週の主要18種の野菜価格は前週より5.9%下落した。価格の下落は4週連続
で、3月よりも20%以上下がったことになる。商務省は4月末、米ウォルマート・ストアーズや仏カルフールなど外
資系を含む大手スーパー12社に対し、値崩れが最も激しい野菜を特売コーナーを設け積極的に販売するよう指
導した。また流通コストを削減し、その分を農家からの野菜の価格維持に充てることも求めた。
野菜価格の上昇は中国物価高の要因となってきた。最近の下落基調が続くようなら、消費者物価全体の上昇
圧力を緩和する可能性もありそうだ。
Robin