まほらまとー1 | にっぽんを守りたい!ブログ

まほらまとー1

佐賀県に菜畑遺跡(なばたけいせき)という、3300年-3200年前の遺跡があります。
こちらの遺跡からは、雨季には水田、乾季は畑として栽培する水稲、陸稲両用の稲が栽培されていた跡があります。
将来、水資源が不足すると、現在の水稲(すいとう)だけでなく陸稲(りくとう)の改良を行って、乾燥地にも米作を普及させることが必要です。そして、それは、遺跡からも見られるように不可能ではないのです。

また、斎庭稲穂の御神勅、の「斎庭之稲」は「ゆいわいなほ」と読み、斎庭というのは、一般に水田のことを現すと考えられていますが、米以外の五穀をさすとも考えられます。
歴史上の御神勅や祝詞から、日本では、稲作を中心としながら、米だけに限定するのではなく、五穀(雑穀)との混作を行うのが必要だと考えられているからです。

もちろん、耕地や労働力にも限界はありますので、それぞれの土地あたりの収穫量とそれに要する労働力、効率を重視どのような作物を作るかは検討する必要がありますが、都市近郊地域や都市部の農用地を整備して、穀物、食料を供給できるようにし、小さなネットワークの中で、食料を自給する体制を検討すべきです。

農業、畜産業、林業、漁業に適した環境をつくり、食料の生産者と消費者の一体化を実現させることが大切です。この食糧自給の体制こそが日本の自立再生の根幹となるのです。

出典 『まほらまと』 南出喜久治 著

まほらまと/南出 喜久治

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