サドベリースクール訪問報告 | Black Swan - 国際人養成所

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本日確定申告相談に行ってきました。なんとか色々クリアになったので、あとは記載して提出するだけ。ギリギリ間に合いそうです。

で、ブログ書いている場合でもないんですが、先週末面白い学校に行ってきたので記憶の新鮮なうちに報告させていただきます。「小学生バイリンガル化計画」のテーマで書きますが、バイリンガル化にはほとんど関係ありませんので悪しからず。でも、お子さんをお持ちの方や、将来親になった時の教育に関心のある方には興味深い内容かもしれません。

サドベリースクールをご存じでしょうか?英語でスペると「Sudbury School」。
デモクラティックスクールと呼ばれたりするフリースクールのような学校のスタイルです。

元祖はボストンにあり、今から40年前くらいにサドベリー・バレー・スクール(Sudbury Valley School)が設立されたことが始まりです。その後世界中に広まり、今では世界中に40校この名前を冠する学校が設立されています。

特徴は以下の通り。
1生徒に何も強制しません。遊びたければ遊び、学びたければ学ぶ。クラスや先生もありません。スタッフはいますが、自分から指導やアドバイスをすることはありません。聞かれたら答えるし、わからなければ一緒に調べてあげるなどのサポートをしてくれるだけです。外部のアドバイザーやボランティアがいて、専門的な話を追求したければその人達もサポートしてくれます。

2クラスがないということで学年もなく、異なる年齢の子がミックスされた状態で過ごします。縦割り教育のモンテッソーリに少し似ていますが、上の子が下の子の面倒を見るという考え方すらなく、年少者でも興味と能力があれば色々な活動を取り仕切る責任者になることができます。

3決められた校則はありません。学校のルールは生徒とスタッフによる「スクールミーティング」で作られます。意見が対立する場合は多数決によって意思決定がなされ、それが「デモクラティックスクール」と呼ばれる所以でもあります。
活動も生徒の自発的な提案をもって決められますが、活動に参加する・しないも生徒の判断に任されています。予算の設定や使い道もこのスクールミーティングで決めることになっており、学費やスタッフの給料に至るまでスクールミーティングで決定されます。


先週末にこのサドベリースクール東京校の入学説明会みたいなものがありました。なんと、我が家から徒歩7分程度の奥沢の住宅街の中にその学校はあり、ちょっと広めの庭付き一軒家を借りて運営されています。

うちのカミさんはそういうのが好きなので昔から色々調べてはいたようなんですが、僕は「説明会行くよ」と言われたのが1週間前。上で書いたような特徴を聞いても「それって本当に子供の教育に有効なの?」と、かなりの猜疑心を持って説明会に臨みました。

結論から言うと「理念がすばらしく、今の教育制度で取り入れるべき考え方が非常に多くある学校」というのが僕の個人的な印象でした。ここではちょっと書けない問題が一つあって結局うちの息子を通わせることにはなりませんでしたが、もしその問題がなければ入学させていたかもしれません。今までの息子の教育についての考え方が大きく変わったのは事実です。


その後色々考えましたが、「自由」という点に絞るとポイントが2つあります。

1つ目は「子供の才能を伸ばす」ということ。
子供がやりたいことを制限なくやらせてあげれば、すごい集中力を発揮して信じられないくらいのスピードで習得してしまう、ということはよくあります。「嫌いなことでも我慢してやる事が後でためになる」と考える大人が多いと思いますが、逆に言うとそういう教育を受けてきた大人だからそれ以外の考え方ができないだけ、とも言えます。確かに大人が教えるのではなく、子供自身が「今は嫌だけど必要になることだからやっておこう」と自ら気付くようになるのがベストです。
でも、才能の芽を摘むのは大人としてやってはいけないと思いますが、子供を天才に育て上げること自体にそれほどの価値は感じません。価値を感じたのは2つ目のポイントの方です。

2つ目のポイントとは「責任感と社会性を養うことができる」という点です。
自由の裏側には必ず責任が付いて回ります。サドベリーでは何をするのも生徒の自由ですが、勝手気ままに行動してよいわけではありません。勉強せずに遊んでいればそのツケは必ず自分に回ってきますが、それさえも子供が自分で選択したことなので自分で責任を取らなければなりません。「小学生や中学生に責任を取らせるのは無理」と世間一般では考えられていますが、案外その考え方の根拠も希薄だという気がします。
また、各人が自由に振る舞うと他の人の自由と相容れない場合が必ず発生します。その時、徹底的に話し合って解決する/説得する/妥協するといったようなプロセスが避けられなくなってくるため、自然と人の中で生活するための社会性が身に付いてきます。自分の自由を得るためには、他の人の自由にも責任を持つということ。大人でもできていない人が周りにたくさんいるんじゃないでしょうか?


サドベリーはある意味極端な環境ですが、例えばうちの息子を例にとると、ずっと小さい頃から「宿題やったの?」「明日の授業の用意はしたの?」と親が言い続けてきています。でも、小学4年生になった今でも言われないとやりません。
今までは自分のことが全くできるようにならない息子に腹を立てていましたが、先週末「できるようにならないのは親のせいだった」ということに遅ればせながら気付きました。宿題やってなければ先生に怒られるのは当たり前だし、何回かそういう痛い目を繰り返せば親に言われなくてもとっくに自分でやるようになっていたはずです。
バイリンガル教育は「強制せずにやる気にさせる」とか偉そうなことを書いていながら、他のことでは強制しまくり、自主性が育つ機会を奪っていたという点は深く反省です。。。

それ以外にも今後の息子の教育のヒントになりそうなことはたくさんありましたが、なかなか全部書き切ることはできないのでまたそのうちパラパラと。メッセージいただければ僕の理解している範囲でご質問にもお答えできると思います。
もし更なる興味がおありの方は英語の勉強も兼ねてこちらをご参照ください。

Wikipedia-Sudbury Valley School

あともう一つ。
上に書いたアドバイザー制ですが、できれば将来自分がその部分で関わっていきたいなと思っています。週末しか空いた時間がないので当面難しいですが、当日来てくれていた何人かの在校生を見て強くそう思いました。親や学校だけでなく、社会全体が(サドベリー以外でも)子供達の成長に手を貸せるようになるといいですよね。


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