原点回帰に大歓喜。Wii「みんなのリズム天国」 | 忍之閻魔帳

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Wii みんなのリズム天国 リズ天 つんく
07月21日発売■Wii:「みんなのリズム天国」
08月24日発売■CD:「みんなのリズム天国 全曲集」

「日本人のリズム感を向上させたい」
つんく♂の壮大な計画に乗っかった任天堂が、GBA末期に発売した「リズム天国」。
市場の縮小もあり、当時は32万本(それでも充分なヒットだが)で
頭打ちになってしまった不遇の名作は、DSブームの真っ直中に投入された
「リズム天国ゴールド」で一気に大ブレイク。
前作の約6倍にあたる累計190万本を販売する。
2006年、2008年と来たなら次は2010年だろうと踏んでいたのだが
結局昨年は発売されず、今年、シリーズ初の据え置き機でリリースされることとなった。
今回は、Wii「みんなのリズム天国」を紹介しよう。



▼操作はボタン2つだけ
Wii みんなのリズム天国 リズ天 つんく
07月21日発売■Wii:「みんなのリズム天国」
08月24日発売■CD:「みんなのリズム天国 全曲集」

今作の特徴は、ズバリ「原点回帰」
Wii版が発表された時、勝手に「サンバDEアミーゴ」のような
プレイスタイル(リモコンを持って振る)を想像していたのだが
バランスボードなどの周辺機器にも対応せず、操作はABボタンの2つだけという
まさかの「ドシンプル」に戻してきた。

収録されているゲームは、どれも「リズムを刻む」ことを目的としている。
この点が、メロディに合わせてボタンを押す、つまり「音符を追う」ことを目的としている
一般の音ゲーとは一線を画しているところだ。
「リズム天国」で言うところの「難易度が上がる」とは、
「複雑かつ高速でのボタン押し」ではなく、「より正確にリズム刻むこと」を意味する。
【関連記事】「今年は「リズム天国」の応援団長に立候補するとにした」より)


作品の目的が「より正確にリズムを刻む」なのだから
感覚を鈍らせる要素は入れない方が良いに決まっている。
私が「リズム天国ゴールド」を初代ほどハマれなかった最大の要因は
ゲーム性の変化もさることながら
「片手にGBミクロ、ヘッドホンを付けて画面も見ずに音楽だけで聴いてプレイ」というような
自由なスタイルでのプレイが出来なくなってしまったことが大きかった。

ゲームのベースが「押す」から「はじく」へと変化したことにより、
全体的にほんの少しだけ回りくどくなったように感じたこと。
「押す」という動作を数字で表すと「1」であるのに対し、
「はじく」という動作は、正確には「引いて、はじく」という「2」の動作を必要とする。
ボタンを押した瞬間に「○」か「×」かの判定が下された前作ほど、
「リズムを刻む」という原始的な楽しさがダイレクトに伝わって来ないのだ。
DS縦持ち+タッチペンで操作する操作性の変化が
前作よりも「多少回りくどくなったな」と感じる要因かも知れない。
(【関連記事】今度はDSでノリノリ。DS「リズム天国ゴールド」より)


その点、今回はGBA版と同じボタンのみ。
DS版のように両手をがっちり塞がれることもなく、
片手にリモコンさえ持っていれば、あとは座ろうが寝ようが踊ろうがプレーヤーの自由。
これがすこぶる快適。
もし「リモコンを振る」ことがゲーム性に組み込まれていたら
きっともっと窮屈なゲームになっていたに違いない。

本体を持つ必要も、ヘッドホンをする必要もなくなり
小さな画面を取り囲むようにして遊んでいた子供達も、
今回はテレビに映るプレイを見ていればそれだけで楽しめる。
携帯用機にぴったりだと思っていた「リズム天国」だが
据え置きになったことのメリットは思った以上に多かった。



▼収録ゲームは50種類以上
Wii みんなのリズム天国 リズ天 つんく
07月21日発売■Wii:「みんなのリズム天国」
08月24日発売■CD:「みんなのリズム天国 全曲集」

一部しかプレイしていないので、総数でいくつぐらいのゲームが
入っているのかはまだ不明だが、今のところ50種類以上とアナウンスされている。
新規キャラクターを使ったものもあるが、
カラテ家、ゐあひぎり、組み立てなどお馴染みのステージも存在を確認。
プレデューサーを務めるつんく♂によると、
間口を広くとってあるので序盤は誰にでも楽しめるが、
後半の難易度設定はシリーズ中最難になっているとのこと。腕が鳴るな。



▼シリーズ初のふたり同時プレイ
Wii みんなのリズム天国 リズ天 つんく
07月21日発売■Wii:「みんなのリズム天国」
08月24日発売■CD:「みんなのリズム天国 全曲集」

50種類以上の中から9種類ほどは、ふたり同時プレイが可能。
それぞれのスコアとは別にふたりの相性度が加算されて、最終的な判定となる。
例えば、「平凡」の到達基準が150点のミニゲームがあるとする。
プレーヤーAが50点、プレーヤーBが90点だと140点で届かないが、
ここに相性度が15点加算されると最終155点になり、「平凡」となるわけだ。



GBA版が32万本でDS版が190万本と振り幅が大きく
しかも今回は据え置き用ということでなかなか販売本数が読み辛いのだが
女性人気も抜群のキャラクター、お年寄りから子どもまでがプレイ可能な
シンプル操作の本作は、Wiiの新たな定番になる可能性を秘めている。

唯一の残念な点は、5800円という価格設定。
2作連続で3800円という安価で発売してきたシリーズなので
せめて4800円にして欲しかった。
とはいえ、3年振りの新作、しかも原点回帰の「リズム天国」なら文句は言うまい。
発売が楽しみで仕方ない1本だ。



*当BLOGでの新作紹介は、
 1:あくまでも開発途中のROMを使ってのプレイであること。
 2:数分のプレイによる第一印象に過ぎないこと。
 3:発売までに内容変更の可能性もあること。
 を予めお断りしておく。
 簡単に言えば、「あまりあてにしないでくれ」ということだ。

★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★
  タイトル:みんなのリズム天国
  メーカー:任天堂
   ハード:Wii
   発売日:2011年7月21日
    価格:5,800円(税込み)
 公式サイト:http://www.nintendo.co.jp/wii/somj/
★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★


▼Wii「みんなのリズム天国」と同時に予約が開始された新作

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07月07日発売■Wii:「Wiiリモコンプラス バラエティパック」
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08月04日発売■Wii:「EPIC MICKEY ミッキーマウスと魔法の筆」


GBA リズム天国 つんく♂
■GBA:「リズム天国」
DS リズム天国ゴールド つんく♂
■NDS:「リズム天国ゴールド」