チャンス! | 元プロ野球選手がニュースから考えてみる

チャンス!

昨日も書いた統一球について。


今度は投手側で言えば、ボールを微妙に動かすことで
活路を見出すことも出来る。


ある程度の球速とコントロールの技術を持っている投手であれば

これまでの綺麗な回転(フォーシーム)で投げる真っ直ぐでも十分通用します。


まさしくこれまで活躍、成績を残してきた一軍クラスの投手のことです。


しかし1,2軍を行き来するような、中堅の中途半端な選手であれば、今のままでは
生き抜く事は難しい。


だからこそ、この統一球の変化しやすい特徴を生かす。


真っ直ぐは常に動かし、バットの芯を微妙に外す。

そしてゴロの山を築くスタイルになれば、やっていける可能性が出てくる。


もちろん動くボールの軌道は確実にコントロールが出来ない。
外に狙って中に入る危険性も否めない。



しかし自分でわからない変化なのだから、打者だってもちろん
打ちづらいはずである。


今まで頭打ちだった選手にとっては、このリスクは許容範囲だと思う。

投手にとっては、この統一球は大きなチャンスである。


補足すると、もともと日本では昔から綺麗な回転のまっすぐで伸びるボールが美徳とされてきたので

落ちたり、回転の汚いボールは修正させられていたのが現実です。

もちろん我々世代もそうだった。


投球練習時に、ボールが落ちると捕手が

「おいっ、垂れてるぞ」って冷やかされたものです。


もちろん本人にとっても気分が悪い。

「あれっ、調子悪いな」と思いますからね。


でも時代は変わってきています。


中日岩瀬はマッスラが武器です。

元阪神の中込や、良い時の中日野口も打者の手元でマッスラしていました。


だからこそ打者が打てない。


そう言えば岩瀬が言っていましたね。

「スピードガンは助けてくれない」と。


これは名言だと思います。