$【和の生活マガジン 花saku編集長】のブログ

こんな景色のくねくね道を登ったりり下りたり……
関越自動車道の渋川伊香保インターを降りてから2時間ほど山道の奥の奥のまた奥へ……


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いよいよ、人間よりもイノシシやクマが多いようなところへ(汗)
(あとで聞いたら実際いるらしい)


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え? 撃たないでね(汗)


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山奥に一軒宿の温泉発見! 

川の中の温泉に入りたい~~~という気持ちを抑えて橋を渡ろうとすると対向車とお見合い! 
おっと困った……と、橋をよろよろバックして崖へ(汗)
落ちたらどうしようかと思いましたが、おんなは度胸で大丈夫でした。
いやいや、しかし、右は崖の壁、「落石注意」と書いてあって、割と大きな石が落ちているんですが、「注意」と言われましてもどうやって注意したら良いやら????

いやいや、本当に、なんでこんな山奥へ移り住んだのか?
そうです。今日の取材相手は行松啓子さん。
大阪生まれの女性です。
こんな山奥に、女性が一人で!?


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おやおや!
どうりで寒いと思ったら、まだ桜が咲いていました。
ゴールデンウィークが過ぎてから桜が咲き始めたとか!?
半袖で来た私がバカでした。


行松さんの自宅兼工房は、7軒9人の小さな小さな集落にありました。
庭でなにやらお料理を!?

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炭でコトコト……コンソメスープ!?
いえいえ、桜の枝から色をいただいているのです。


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そして、紬の糸で織った白生地を、じゃぶじゃぶじゃぶじゃぶと染めて、夜干して麻乾くと、
さっきの温泉まで行って温泉で、じゃぶじゃぶじゃぶじゃぶ(これは媒染)
そして、また桜でじゃぶじゃぶじゃぶ……繰り返すこと5回でこんなステキな色になりました。


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機に糸をかけるのが間に合わなかったの~!(汗)と笑うのは
その、大阪生まれ、標準語の行松啓子さん。




小さい頃に読んだ「鶴の恩返し」の絵本。
以来、「鶴になりたい」「機を織りたい」「機を織らなきゃ!!」とイメージや夢は
現実になっていきます。


30歳を前にして一大決意!!

それからの彼女の人生は移動距離だけでもすごい!
京都工芸繊維大学の修士課程修了後、
出雲の青戸さんのところで2年間住み込み織物の基本を学び、
白峰村で牛首紬を学び、
スコットランドでタータンチェック(綾織り)を学び、
京都工芸繊維大学の非常勤職員として蚕を飼い、人工飼料を研究し、論文を発表。
そしてタイへ渡ってタイシルクを5年間かけて学びます。




去年の夏に中之条市入山(旧六合村)へ移り住み、
独立して本格的に染織を営み始めました。



まだ、商品は流通していないものの、
大阪府知事賞、京都府知事賞、奈良県知事賞……と受賞歴も多い実力派女性。

僅かしかない作品は、きっと早い者勝ちになってしまうのだろうな~
と思いつつ、なんとなく物欲がめらめらと(笑)



織に、色に人柄が現れたすばらしい布たちでした。



くわしくは、和の生活マガジン花sakuの8月号の日本全国染織探訪をお楽しみに!