わかるんや | 元プロ野球選手がニュースから考えてみる

わかるんや

「クビになってから初めてわかるんや」
これは昨夜サヨナラ負けを喫した楽天星野さんのコメントです。


これは打たれた投手だけでなくチーム全体に放った言葉のようです。

監督の苛立ちも頂点を過ぎたかも。


そりゃ、そうです。

9回まで4-2。ここまで繋いで、繋いで必至で守ってきた点差。
それを一瞬にして、ひっくり返されたら、監督だってどうしようもない。


楽天は厳しい出足になりました。


さてこの星野監督の「クビになって・・・・わかる」ですが、非常に重い言葉です。


おそらく今の楽天の選手の中で心の底から受け止めている選手がどれだけいるんでしょうか。

一番必死なのは、山崎武選手かもしれません。

なんせ彼は星野さんの厳しさを知っていますからね。


中途半端な働きをすれば、肩をたたかれるのはわかりきっていますから。


しかし、分かっていてもやらない自分。これが人間の弱さかも知れません。


全てを出し尽くして辞めた選手は、どれだけいるんでしょうか?
ほとんどいないんじゃないかな。


こんな記憶があります。

僕のプロ1年目だったかな?
オフに選手だけの納会をやるんですが、その時に今年で引退する選手の挨拶があり、
ある先輩選手が
「あの時、しっかりとやっておけば良かったと思う事ばかりで、悔いばかり残った。
君たちは悔いのないように頑張ってほしい」と涙ながらに話されていたのを想い出します。


ただその時の僕は、真剣に聞きながらも「まだ自分には関係ないや」なんて
思っていたのかも知れません。


まぁ、人ごとだったんですね。


でも「光陰矢のごとし」で、時間が経つのはあっという間。
今度は自分がその立場になってしまいましたからね。


楽天の今年のオフは相当厳しい、血の入れ替えを行うはずです。
星野さんは、それを選手に事前予告しているように思えますね。


楽天の選手も今を懸命にプレーして、悔いのない野球人生にしてほしいですね。