2011年5月第2週のマーケット~その5 | マーケットの今を掴め!FX・CFD東岳ライブ情報

2011年5月第2週のマーケット~その5

本日の東京マーケットは、日経平均株価が前日比67円(0.7%)安の9648円で取引終了です。


枝野官房長官が東電への公的資金注入について金融機関の債権放棄の必要性を言及したことで大手銀行株が下げていることが相場全体の重石となり、徐々に上げ幅縮小、そしてマイマスに転じています。12:37には下げ幅が160円を超えて9552円まで売られる場面がありましたが、節目となる9500円近辺では押し目買いが入り、引けにかけて下げ幅縮小となっています。尚、オプションSQ(特別清算指数)の推定値は9758円です。


特筆すべき個別銘柄では、三菱UFJが11円安の383円、三井住友が97円安の2452円、みずほFGが4円の130円と3メガバンクが値を下げています。枝野官房長官が記者会見で、東電の損害賠償への支援スキームに関して、金融機関が東電に対する債権を放棄しないで公的資金を注入することは国民の理解が得られることは到底ないだろうとの考えを示し、債権放棄による損失計上を警戒した売りが膨らんでいます。東電の大株主の第一生命も4900円安の12万2700円と値を下げています。


上昇銘柄では、ヤマダ電機が4日連続高、510円高の6280円と値を飛ばしています。また日産自が4日連続高、28円高の823円となり、東日本大震災前の水準3月10日終値816円を上回ってきました。011年3月期の世界販売台数は過去最高を3年ぶりに更新し、12年3月期も好調見通しです。昨日の引け後発表した11年3月期の連結決算は純利益が前期比7.5倍の3192億円と好調、12年3月期の業績見通しは6月末の株主総会前に公表します。今週は決算で明暗くっきり分かれました。


テクニカル面で考えると、昨日の予想された調整となったと言えるでしょう。これによりボリンジャーバンドの中心線(25日)を割り込み、-1σまで下げています。一目均衡表では基準線を割り込んで雲上限までの下げになりました。短期的には達成感も意識されが、ボリンジャーバンドのバンドが拡大するには、もう一段の調整が必要。一目均衡表では遅行スパンが下方転換シグナルを発生させました。目先的にはボリンジャーバンドの-2σが位置する9440円辺りを試す流れはありそうです。ただ、週足の一目均衡表では雲下限が9580円辺りとなります。遅行スパンの下方シグナルの可能性が高く、マドを空けて下げるような明確な下放れをみせてしまうと、9150円辺りまでの調整が警戒されてくるでしょう。




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Ken