中国経済を考える~危機に強い中国経済 | マーケットの今を掴め!FX・CFD東岳ライブ情報

中国経済を考える~危機に強い中国経済

私が考えるに現在の状況の出発点はやはり2008年秋に発生した金融危機。
未曾有のショックに対する対応がすべての始まりと考えられます。
2008年11月、金融危機に対応するために4兆元の内需拡大策が発動され、政府はできるだけ大きな需要を作り出そうとしました。その時の計画そのものはもともと存在していました。第11次五カ年計画で決められたプログラムに沿って、それを前倒しで実施していったのです。鉄道、高速道路、空港、港湾といったインフラへの投資、水利、水道、電力網といった農村インフラへの投資、そして社会保障的な意味合いの強い安価な住宅の建設、ゴミ、下水処理、水質汚染対策などの環境対策投資が選ばれ、即座に公共投資が加速しました。


長期的な数次にわたる5カ年計画プロセスの中で、それまでは沿海部を中国経済の
言わば「金のなる木」に育て上げ、世界から富を吸収する、言い換えるならば金を集める装置にし、成功すると今度は中国沿海部に蓄積された富を、次回以降の5カ年計画で
内陸方面にも富を行き渡らせるステージに入っていく予定です。


需要対策としてはそのほか、家電製品、自動車製品に対する消費刺激策が打ち出されました。補助金や免税などを駆使して、需要を掘り起こすといったやり方です。一方、金融面では、利下げ、預金準備率の引下げを行うと同時に、中国人民銀行が商業銀行に対して、貸出を奨励しました。


簡単に言えば、政府が拡大させたい需要の方向性を付けてやり、金融面では資金を大量に供給することで、生産を回復させようとしたのです。結果はご承知の通り。経済はV字回復を果たし、その後も高成長は続けています。この当時、日経新聞や経済誌では『赤い経済のみ生き残った』と評されました。2010年には経済規模で日本を抜き去り、世界第2位に躍り出ています。


しかし、それは光の部分であり、同時に影の部分も存在します。その陰の部分が現在のスタグフレーションの原因でもあります。




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