第18回「昭和30年代 奇跡と呼ばれた時代の開拓者たち」塩田 潮 著 | 建築家の視点

第18回「昭和30年代 奇跡と呼ばれた時代の開拓者たち」塩田 潮 著

「1955年体制の確立に始まり、東京オリンピックと池田 勇人首相の退陣で幕を閉じた昭和30年代。日本はその10年で世界中が驚く成長と飛躍を遂げた。

この時代を動かしたエネルギーの源は、豊かさへの強い欲求と、共通目標に向かう人々の連帯感意識の高まりであった。」



なんの話?と思った方、すいません。今回紹介していく書籍の最初の文です。










何故このような文を引用したかというと、今回の3・11の大震災とこの昭和30年代には共通するもの(ヒント)があるのではないかと私は思ったからです。



昭和30年代と言えば、東京オリンピックですよね。「成長と飛躍の時代」とか日本の高度成長期真っ只中ですね。



今回はこの昭和30年代と今回の大震災との比較から、この先の日本の道を本書の内容を引用しつつ説明していこうと思います。



政治が嫌いな方でもこれからの日本を考える上では重要な一冊になるのではないかと私自身思います。



では内容に入っていきましょう。



ますはじめにこんな文を引用してみましょう。

「成長を生み出し、促進したのは技術革新であった。」



何故この文なのか?

つまりこの頃(20年代)は戦後であり日本経済が衰退していた時代でもあり、このままじゃいかんということで30年代にはいり新しいものが続々と登場し、それが結果的に高度成長期という日本経済の成長が生み出された。ということなんです。



でわ一体何が大きく成長させるきっかけであったのか4つの出来事を説明していきます。



1 池田の所得倍増論



2 皇太子成婚



3 東海道新幹線



4 東京オリンピック





大きく成長させた出来事はこの4つになります。



まず所得倍増論なんですが、これは、私達が生産力をあげ、給料を2倍3倍になれば所得やGNPなどが増え、国を成長させる。という考えです。



2、3、4はそのままの政策です。



まぁこれが戦後の日本経済を成長させるに至ったことなんですが、



今回の大震災後の日本経済と比較してみましょう。



まず所得倍増論に変わる今の政策は、今後あるであろう消費税率を上げる政策だと私はおもいます。



皇太子成婚に変わる事は、今は見当たらないですね。イギリスぐらいですかね。



新幹線は東北新幹線開通ですね。



東京オリンピックは2012年、来年に夏季オリンピックがありますね。



まとめるとこうなります。



1 消費税率倍増論



2 何か日本を幸せにしてくれる出来事



3 東北新幹線



4 2012年夏季オリンピック





残りは成婚に変わる幸せな出来事が今後の日本を明るく照らしてくれるのではないでしょうか。







30年代の成長するのにもう一つのエネルギーがあり、それは「豊かさ」を手にしたいという共通意識だったんですね。



今の日本も3・11の後には皆が「豊かさに変わる何かを手にしたい」という共通意識がありますね。



30年代はその豊かさを求めて、努力を怠らなかった国民の勤勉さが新時代を生み出したと著者さんは言ってます。



つまり私達も今後も努力を怠ってはいけないんだと、計画停電を始め、皆で努力し続けることが今後の未来を決めることになるであろうと私は思います。



また30年代は改革するための新型のリーダーが浮上していたと書かれてます。



私の勝手な考えだが、

今のリーダーは、団塊の世代でもバブル経済に生きてきた世代でもなく、

25歳から30歳代の若い世代が浮上してくることを願っています。



しかし今の永田町ではそのような世代がいない気がする。いたとしても、団塊の世代たちの昔の風潮に流されてしまうのだろうと思います。



今後の世代たちの変革に期待しよう。

そして今後の日本復興に期待しつつも私ながらもできる事をし続けようと思います。



では今回の書籍の書評を終わりたいとおもいます。


昭和30年代―「奇跡」と呼ばれた時代の開拓者たち (平凡社新書)/塩田 潮