たかじんのそこまで言って委員会「新エネルギープレゼンSHOW」(6.12) その2 | テレビ番組 時事ネタなど書いていきます。はい。

たかじんのそこまで言って委員会「新エネルギープレゼンSHOW」(6.12) その2

昨夜の続き…、というか、
今夜こそ番組に沿った内容にしたいと考えております。


次に紹介されたのが

メタンハイドレート


これは震災前からこちらでも記事にしておりますので、
だいたいのところは、

探査に手かがり? メタンハイドレートとベニズワイガニ
http://ameblo.jp/thinkmacgyver/entry-10624540001.html

中長期的に期待できる新エネルギー2 「メタンハイドレート」
http://ameblo.jp/thinkmacgyver/entry-10897065551.html

をご覧戴くとしまして、
この時の放送での新しいお話を。

番組でメタンハイドレートを紹介されていたのが、
独立総合研究所取締役の青山千春博士でした。
水産学がご専門の先生のようです。
日本初の女性船長で、
こちらも以前このブログでお名前をお書きしている
青山繁晴さんの奥様だとか。

彼女がなんと、メタンハイドレートの新しい探査法を
発見されたそうなんです。

より簡単に、そして低コストで
メタンハイドレートを見つけられるとすれば、
その採掘の重要な手がかりとなるはずで
それは、魚群探知機を用いるそうです。

メタンハイドレートからの気泡を
魚群探知機で捉えられるそうなんです。

魚群探知機に海底から数百メートルもの影が映ることがあります。
カニ漁師たちは、そこにカニ籠を落とせば、
カニが獲れることを経験的に知っていたようです。
それで、上の記事のようなことになるんですね。
その影というのが「メタンブルーム」なるもので、
メタンの気泡であったようなんです。

ところで、このメタンハイドレートの研究では、
我が国は500億円規模で資金を投入してきています。
それでも、現在まで目立った成果が得られないのはなぜでしょうか?

発見と採掘の技術上の問題ですけれど、
ここまでつぎ込んで今まで駄目なのでしたら、
何か致命的な問題があるのではないかと考えてしまいます。

青山博士はこの魚群探知機による探査法を使用すべきと、
国に対して進言されてきたようなんです。
番組によりますと、それに対する国の反応はナシ。
もしも、メタンハイドレートに対する研究が進まないのは、
他所からの「力」のためでしょうか?
もしも、そうであるならば、その「力」さえなくなれば、
チャンスはあるかもしれません。
発見については有力な方法が見つかったとして、
あとは石油や天然ガスとは違い、流体ではありません。
どう採掘するか、ですね。

ただ、メタンハイドレート、つまり燃やすのはメタンですので、
ほぼ天然ガスと同じです。
石油よりはましとはいえ、二酸化炭素は排出されます。











トリウム原発

原子力発電の一種ですね。
原子力発電といえば、現在世界中でアレルギー症状が出ている最中ですが、
トリウムを使用する原発は少し様子が違います。

メルトダウンが起きません。

なぜ起きないかといえば、
700℃の液体トリウムを使用するためです。
水素爆発も起こりません。
液体なので、溶けないという訳です。
そして、燃料交換いらずで最大30年の連続運転が可能だとか。

トリウム原発

トリウム原発が優れている点に、
それが元々廃棄物だということが挙げられます。
今や様々な最新技術には欠かせないレアアースを作る際に生まれる
厄介な廃棄物がトリウムでした。
それが燃料となります。
また、着火剤もウラン原発(現行の原発)の廃棄物、
プルトニウムを使用します。

処理に困っていたトリウムとプルトニウムが利用出来るならば…

お話は亀井敬史(立命館大学衣笠総合研究機構研究員)先生。
彼は昨年、スウェーデンに本拠地を置く
トリウム国際機関の日本代表に就任されています。

先生は

分散型エネルギー社会には、
資源が必要で、コアとなるエネルギー源が必要


だとして、現在のウラン原発の100万kWのようなものではなく、
1MW規模のものを多数設置することを考えておられるようです。

題して「モバイル1MW発電機
・ユニット方式のため現地で迅速に組み立て
・コンテナ搬送(トラック、ヘリコプター、鉄道など)
・設置空間わずか10m3で1MWの出力
・燃料補給不要(5年以上)


画面に示された図を見ますと、
横5m、奥行1m、高さ2mの直方体となっています。
これで約1万世帯を賄える電力が得られるそうです。


いい事ずくめのように見えますが、
それでも核のゴミは出ます。
ただし、ウラン原発の1/1000以下だそうです。

トリウム原発といいますと、1960年代には概念は存在していて、
実験炉も完成していました。
日本におけるトリウム原発の現状は、
この頃からほとんど変わっていないのかもしれません。
もしも、トリウム原発を進めるのであれば、
まさしく、これからの技術だといえるでしょう。
そして、問題点がもう一つ。
番組では触れられませんでしたが、トリウムは日本にはありません。
買うとすれば、中国、インドあたりでしょうか?





芋エネルギー

驚かされるタイトルですが、
芋から電力を得ようとする主張です。
要はバイオ燃料を芋から、という訳ですね。
トウモロコシやサトウキビなどで既に実用化されています。
バイオ燃料が優れているとされているのは、
植物が光合成で二酸化炭素を吸収し育ち、
それを元にしたバイオ燃料を燃やして二酸化炭素を排出しても、
大気中の二酸化炭素は増えないという理由からでした。
しかし、実際はこれらの作物の栽培には、
農機具などが排出する二酸化炭素が馬鹿に出来ず、
しかも、これから食糧危機が訪れるこの地球で、
燃料のために農地を利用するのはどうだろうかという議論があります。
現実に穀物相場が高騰しましたし。

それを解決するのが芋なんだそうです。

お話は鈴木高広近畿大学生物理工学部教授です。
鈴木先生曰く、この芋で、
石油、石炭、天然ガス、すべての輸入が止められると。
これらを止められれば、我が国の二酸化炭素排出量は0になると。

先生がスタジオに持ち込んだのは、

芋エネルギー

空きペットボトルに植えられたサツマイモとジャガイモでした。
先生が手の中にあったのは20gのジャガイモだそうで、
これぐらいの大きさのものを燃料とするようです。
人が食べるためには大きくしないといけないけれど、
燃料にするためならば、大きくしようとするのは不効率で、
この程度が丁度良いのだそうです。
なるほど、生物の成長というものは、
初期は爆発的に、そしてだんだんと緩やかになっていくものですからね。

こんなペットボトルで作れるのですから、
各家庭でも作れますし、耕作放棄地でも充分です。

なかなか、奇っ怪な話ではありますが、
欠点を指摘するのはなかなか難しい提案だと感じました。






オーランチオキトリウム

これはこのブログでも既にお書きしたとおりです。

中長期的に期待できる新エネルギー3 「オーランチオキトリウム」 石油を作り出す藻?
http://ameblo.jp/thinkmacgyver/entry-10899125651.html

オラーンチキチキなんとかの先生が、
ついにスタジオにご登場です。
彼谷邦光筑波大学特任教授曰く、

石油を作ります

でした。
これまでの新エネルギー案と大きく違うのはこの点です。
私も考えが及ばなくて、前の記事中には書けませんでしたけれど、
日本を産油国にし、燃料以外にも現存している石油製品の全てが、
ここから製造することが出来る、というのは実に素晴らしいです。
火力発電に使用する時には、石油(正しくはスクワレンだそうです)を精製する必要はなく、
藻のままペレットにして炉に入れればよいとのこと。

二酸化炭素の問題はどうでしょうか?
オーランチオキトリウムは光合成しない藻です。
炭化水素を燃やせば二酸化炭素が出ます。
バイオ燃料とは違い、光合成しないので、
差し引き0ということもありません。

先生はボトリオコッカスが光合成するので、
これに二酸化炭素は任せれば良いと。
ボトリオコッカスについても、
上の記事で触れていますけれど、
これは重油相当を産生する藻です。
これらで水質浄化も望めるとか。

何やら永久機関のような話ですが、
問題は「餌」かもしれません。
日本中の食べ残しでも足りないことが予想され、
そのためのデンプンを補給する植物を栽培されているとのことですが…?
そうなると、鈴木高広先生の芋の出番かも?



以上、オーランチオキトリウムは
3~5年で可能だと仰る彼谷先生。
新エネルギーの中では相当早い見込みなのでしょう。
たいていの新エネルギーは10年規模で期待するもので、
今すぐどうこうという技術ではありません。
さて、どうしましょうか?
今年、来年、再来年は…?


ねてしてタペ