笑って泣いて最後は笑えるアツい裁判にしようぜ | 倉垣ノ記

倉垣ノ記

舞台芸術創造機関SAIの代表、倉垣吉宏(くらがきよしひろ)の日記。

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法廷モノであり
原作モノであり
倉垣としては初コメディになった
「弁護士バイロン」

まだ明日本番があるのでは、
稽古があるのでは、そんな気がして仕方がありません。



とにかく


長い戦いでした。



一ヶ月半て


大体の舞台作品の制作スパンで、実際はそうでもないのですが、
今回、凄く長く感じた。



そして、
始まるまでが本当にキツかった



毎回人の舞台に上がる時は、
精神的にキツいのですが、
今回はまた特にキツかった。


単純な話、感触が分からない。
客席が想像出来ない。
コメディが好きな人がどんな風にやってくるのか、わからなかったんですね。


そこだけなんだけれど、それは一番ストレスになる。
見えない相手とシャドーボクシングをし続けるような感じ。



最終的には、
演出家(コーチ)を信じてジャブやストレートを打ち続けるしかないわけですが。




コメディは、劇場での駆け引きが強いなぁと。



大体は稽古場で盛ってったものを、
お客様との駆け引きから算数するんですけど、
コメディの場合、稽古場で一番タイトな状態を作る。


ここで、マストな笑いを想像して作られるからこそ、
芝居の無駄や飾りが消え、テンポもリズムも鍛えるられる。
なるほどな、と、毎回感心させられました。

解放や発散として“笑い”が機能するから、
僕ら出演者が、例えば気持ちの代弁を強くする必要がない。

お客様が“笑える”状況が作れている時点で、お客様の心は動くわけやから、
過度に芝居を盛り上げなくても十分に刺さると。

これにはほんとに驚かされました。
笑いが押し寄せてくる。
あの感覚には驚かされます。


ゴールを目指す鈴木さんの、笑いに対する執念と、
鈴木区の役者さんたちによる
絶妙なボール運びが産み出した結果であります。
鈴木区はほんとにサッカーみたいでした。

団体競技のルールを学んできた気もして、色々勉強になったなぁと思います。


いちいち質問し出すと今回キリがないなぁと思ったので、
時間がある時に一度、ボスに全部聞いてやろうと思います。




本番中に芝居が止まる夢なんて今まで見たことなかったし、
夜中の二時三時くらいに何回も目が覚めて眠れないから、
変な時に眠くなるとか、
まっさっか今そんな体験するとはなぁ~と、
非常に感慨深い舞台でした。


先輩俳優の皆様からは本当に沢山盗ませてもらいましたね、、、

「ああ、こーゆースタンスもアリなんだぁ!」ってとこで。

色々お話聞きたいとこもありましたが、
なんか飲みの席では聞かずも皆すっごい芝居の話喋ってるから、そのやりとりの中から「なるほど・・・」ってのが、多かった。

キャラメルボックス出身の佐藤さん(豆腐屋さんね!.)
と、
鈴木区の表ボス、
そして、裏ボスのあづささん(劇中でボス弁護士だった人!)
のやりとりなんか、まさになるほどー!の嵐でしたね。

客演舞台の場合、
稽古期間中は役者としてのスイッチしかないから、上手く切り替えが出来ない。
今回みたいにも~煮詰まってしまうとダメですね!
周りは皆、自分のやることしっかりやるわけで、そこにおっつき合わせるのに一杯一杯というか。
ほんと、ろくすっぽオフ•コミニュケーション取れてませんでしたね。




鈴木区は、ゆるゆるっと見えて皆役者としての基本的なスタンスは大切にしている。
これは、客演の皆を見てもそうだった。
姿勢として、大変学ばせていただきました。

ありがとうございます。



なんかまとまってるようで纏まってないなぁ。




まあいいか。

いいや(笑)





なんだろな




つかこうへいって、



演劇の大っきい人がいたから、




いろんな子供たちが育ってさ、





この舞台に関わっていた人たちだってさ、





皆大なり小なり影響を受けてきたわけでさ、





もう、



つかこうへいさんの作品も、



口伝の台詞も、



もう聞けないわけだけれど、




僕らひとりひとりの胸の中には、




つかさんの熱が届いていて




今も燃えているんじゃないかって思うのよ。






そして今度は自分たちが、




その熱を誰かに届けていかなきゃいけないんじゃないか。と。





今回のバイロンは、

つかさんがくれた「演劇の熱」を、

鈴木さんが愛情と誠意を以って戯曲に込めた舞台だったと思っている。



だから、その熱が


観た人たちに


少しでも届いていたら


いいなぁって、


思っているんだよね。




演劇には人を変える力がある。

今を変えていく力がある。

それ自体は決して大きなものじゃないけれど、

ひとりひとりが変わろうとする力を合わせるから舞台ってのは凄くって、


何かを変えたくて、

精一杯努力し挑戦することは何にも恥ずかしいことではない。


情熱を持って、

一分一秒精一杯生きてくことが、

全部未来に繋がっていく。


僕自身は


舞台上では狂ったやつが観たい。

法廷速度を無視してぶっちぎって走ってるやつが観たい。


でもいつもそれでは濁りが出る。


あえて違うことをして、違う角度から物をみると、

そこに接点があったりもする。

それが楽しいか/好きかどうかはともかく、

「君の好きなものも僕の好きなものも変わらないんだよ」

ってところを自覚することが、大きい。

客演の度思うけど、
今回もまた、すっごい、そこを感じた。


そこを分かっておくから、自分もまた変わろうと熱を上げられるというか。

純度を高めていけるわけです。





鈴木さんが、
声かけてくれた時
よくわかんなかったけど、やらなきゃっ!って思ったのは覚えている。

そして、やって良かったって、
心から思ってる。


本当に、素敵な舞台でした。
鈴木区、最高!!


たくさんのお客様の笑い声も忘れられません。
マツ君は、皆さんが見守ってくれたからこそ、劇中で成長していけたのです。


劇団東京都鈴木区の皆さん、
スタッフの皆さん、
御来場いただいた全ての皆さん、
ありがとうございました!!!



この出会いに・・・感謝!!!!!
















なんか



しばらく空っぽだな(笑)