Violin1:世界の3大ヴァイオリン、ストラディヴァリウス、ガルネリウス、アマティ | アマデウスが風の街より南風に載せて情報発信♪

Violin1:世界の3大ヴァイオリン、ストラディヴァリウス、ガルネリウス、アマティ

フジテレビ系TVドラマ「のだめカンタービレ」の絶大なる影響で、クラシック音楽がより身近な存在に浮上して

きました。クラシックファンにとって、のだめ様様ですよね。でも、のだめでスポットライトを浴びていたのは

指揮者とオーケストラとピアニストだったような気がします。

世界の女流ヴァイオリンニストを目指すライジングスター・オーケストラのコンサートマスターはあまり目立って

いなかったような、いやその前に、ヴァイオリンとピアノ、やはりピアノに人気が集まるようですね。

このドラマの恩恵でストラビンスキーのペトルーシュカを、ピアノ版で発売したCDが売れているのには、いささか

驚きました。このような機会がない限り、ペトルーシュカのピアノ版なんて、売上ランキングに登場しないですよね。

もう少しヴァイオリンの演奏シーンを増やしても良かったのでは・・・、まあ、主役の野田恵がピアニストなんだから

仕方がないですね。そこでヴァイオリンの記事を書こうと奮い立ったのです。


3大ヴァイオリンと言えば、第一にストラディヴァリウス、その次にガルネリウスと

アマティあたりだと思うのでこれらの密接なる関係を簡単にまとめて見ましょう。


王冠2アマティ

史上最初のヴァイオリン製作者の一人と言われるアンドレア・アマティ(1505年頃~1577年)の二人の息子

の成功によって、アマティの名が世に知れるようになり、その孫ニコロ・アマティ(1596年」~1684年)が、

クレモナをヴァイオリンの一大生産地にしたといえます。ニコロ・アマティは多くの弟子を育て上げ、彼と同等

もしくは彼以上の職人を輩出させます。彼のヴァイオリンは緻密で優雅なスタイルだと言われています。

ピアノの前身であるフォルテ・ピアノを開発したバルトオロメオ・クリストフォリも彼の弟子でした。


王冠1ストラディヴァリ

ニコロ・アマティの弟子の中で一番有名なのがアントニオ・ストラディヴァリ(1644年~1737年)です。

ヴァイオリンの代名詞となったストラディヴァリウス、製作した数は1000本とも2000本とも言われていますが、

現存しているのは600本、中でも1700年初頭(彼が50代後半から70代前半の頃)に製作されたものが特に

優れており、ヴァイオリンニストなら一度はこの年代のヴァイオリンを弾いてみたいでしょうね。

ただしこれらの名器は彼一人の力によるものではなく、非常に多くの優秀な弟子達に恵まれていたからだとも

言われています。また王侯貴族に気に入られ、経済的にも恵まれていました。このような生涯を送った彼だから

こそ、水晶の如く透明、絹の様にしなやかで華麗な音色を奏でるヴァイオリンを製作できたと言えるでしょう。


王冠2ガルネリ(グァルネリ)

ニコロ・アマティの弟子の中でストラディヴァリとライバル的存在であったのがバルトロメオ・ジュゼッペ・

アントニオ・ガルネリ(通称デル・ジェス1698年~1744年)です。彼のヴァイオリンは骨太で野性味が

あるが、どこか愁いを帯びています。一言で言えば渋いとでもいいましょうか、ストラディヴァリのような華やかさ

はありません。彼の生涯もまた、華やかなものではありませんでした。それどころか悲惨な人生であったようです。

ある時は喧嘩をし、ある時は牢獄に入ったりしていました。けれど彼は牢獄の中でもヴァイオリンの製作をしていた

のです。牢獄の中で作ったヴァイオリンには「プリズン・デルジェス」と言う名前が付いてしまいました。


ヘッドフォンヴァイオリン聞き比べ

ところでこの3種類のヴァイオリンを聞き比べようと思ってもなかなかできないですよね。そうです、誰がどの

ヴァイオリンを使用しているかなんて気にも止めないだろうし、また気にしたところで、ライナーノートには表記

されていないから、調べるのが大変です。

と思ったら大間違い、現代はインターネット検索の時代です。検索すれば十中八九見つかるのです。

検索していたらこんなのを見つけてしまいました→ヴァイオリンの名器と演奏者リスト

ただこれは2000年9月の情報となっていますので、私の知る限り、補足したいと思います。

2002年9月にヴァイオリンニストの千住真理子さんが1716年製のストラディヴァリウス「デュランティ」

を購入したことが話題になっています。この名器は300年近く、演奏家の手に渡ることなく眠っていた為、

幻の名器と言われていて、美しい高音から伸びやかな低音まで、全体を通して艶やかな音色。

2003年にはヴァイオリンニストの高嶋ちさ子さんが1736年製のストラディヴァリウス「ルーシー」を、

手に入れましたね。また諏訪内晶子さんは概にストラディヴァリウスを所有していたのですが、最近では

日本音楽財団が所有するストラディヴァリウス「ドルフィン」(1714年製)を貸与され、演奏活動をしています。

数え切れない程の演奏を聴かれた方もそうでない方も、一度楽器の違いに耳を傾けては如何でしょう♪


メモヴァイオリンINI知識

ストラディヴァリが製作したヴァイオリンをどうしてストラディヴァリウスと呼ぶのか?

彼がが生きた時代の慣習として、製作者の名前をラテン語表記していたからです。ラテン語表記すると、

ストラディヴァリはストラディヴァリウス、ガルネリ(グァルネリ)はガルネリウス(グァルネリウス)となるのです。

ではストラディヴァリウス「デュランティ」とは?

ヴァイオリンの名器の中で特に優れた楽器に、この様に特別の名前が付けられることがあります。

特に有名なのは、クレモナ市が所蔵するストラディヴァリウス「イル・クレモネーゼ」(1715年製)、

一度人の手に渡りましたが、演奏家の手に触れることなく、クレモナ市に戻ってきました。

そして「イル・クレモネーゼ」と命名されたわけです。毎日館長が演奏しています。

ヴァイオリンは演奏せずに長年放置すると死んでしまいますからね。


CD千住真理子さんが「デュランティ」で演奏したアルバム

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