チャイナ・リスクと向き合う~中国経済全体の問題 | マーケットの今を掴め!FX・CFD東岳ライブ情報

チャイナ・リスクと向き合う~中国経済全体の問題

チャイナ・リスクと向き合う
         中国経済全体の問題


最初は今までも何度か触れたことがありますが、マクロ経済の話です。より具体的に言えば、加速するインフレと、それをクールダウンさせるための金融引締めが景気に与えるネガティブインパクトの問題です。


中国は管理通貨制であるため、経常黒字を通じて海外から人民元高の圧力を受けると、それと同じだけの人民元を印刷して、ドルを中心とした外貨に買い向かわなければなりません。その結果、国内にはお金が溢れ、不動産バブルのような資産インフレ、つまり通貨価値の下落を生み出して、深刻な社会問題化していると言われます。


北京の中央政府は、そうした問題に対処するために、様々な形で金融引き締めを行っていますが、今でも金利は逆ザヤ状態で、銀行預金から受け取る利息よりも物価上昇率が高いことを知っている国民は、お金を不動産などの現物資産にプールしようとし、資産インフレに歯止めをかけるのは、制度的に困難を極めているようおもえます。


同時に、金融引き締め政策は、確実に中小企業などの資金繰りを苦しめているようで、一部の公共事業の削減や、住宅建設の減速などとあいまって、インフレと景気減速が同時に進行するような事態が、徐々に表面化しているといわれています。過剰設備など、急ぎすぎた成長のツケも方々に見られるようになり、それがすぐに収束するとも思えない状況です。


そうした懸念を受けてか、香港のハンセン指数は、年初来で4%値下がりしており、これは震災の影響を被った日本のマイナス6%にも迫る数字です。ちなみに中国本土市場の下落率は2%に留まっていますが、上海は昨年も13%下落しており、香港が6%程度上昇したのとは対照的です。


株価倍率で見ても、ハンセン指数のP/Eは今期予想利益の12倍と、S&P 500の13倍を下回っており、それだけ投資家がリスクに敏感になっていることを表していると言えるかもしれません。




Ken


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